東京・池袋の法律事務所で男性職員が刺殺された事件で、男性の遺体には喉や首に約10か所の刺し傷や切り傷があったことが捜査関係者への取材でわかった。警視庁は、殺人未遂容疑で緊急逮捕された同僚職員の渡辺玲人容疑者(50)(東京都新宿区新宿)が一方的に恨みを募らせ、男性を執拗(しつよう)に襲ったとみている。
渡辺容疑者は1日、勤務先で、同僚の芳野大樹さん(36)(豊島区南長崎)の首などをナイフで複数回刺した容疑で緊急逮捕された。
捜査関係者によると、芳野さんの傷は喉や首に約10か所あり、腕には身を守る際にできる防御創が確認された。渡辺容疑者は自席で作業中、同じフロアの離れた席にいた芳野さんを無言で背後から襲い、抵抗されても襲い続けていたという。
調べに、「態度や視線に威圧感を感じ、不快に思っていた」と供述しているが、2人の間にトラブルは確認されておらず、警視庁が事件に至った経緯を調べている。同庁は3日、渡辺容疑者を殺人と銃刀法違反容疑で東京地検に送検した。