慶應義塾幼稚舎に学習院初等科…有名私立小学校の願書は何を書く?
小学校受験と聞くと、「子どもの能力」で合否が決まると思われがち。しかし、小学校受験では、願書や面接も合否を左右する大事な要素という。まだ5〜6歳の幼児の受験。これから子どもがどのように成長していくかは、親の関わりが大きく影響するためだ。願書や面接は親の熱意を伝える「ラブレターのようなもの」と言われたりもするが、そんな甘いものではない。願書や面接は、「親の試験」。家庭が学校の教育方針を理解し、方向性を合わせて取り組んでいけるかという “共育パートナー”としての適性が厳しく問われる。小学校受験に詳しいコノユメ代表の大原英子氏に、親の試験である願書・面接のポイントについて教えてもらった。
【画像で見る】慶應義塾幼稚舎、学習院初等科、青山学院初等部、雙葉小学校の願書で問われた質問を見る
小学校受験では、願書に個人情報に加え、志望理由などを手書きにして、郵送する学校が多くあります。願書の様式も学校ごとに様々で、青山学院初等部のように記入する内容が細かく分かれているところもあれば、慶應義塾幼稚舎のように大きな枠に650〜700文字程度の文章量を書く学校もあります。
ここで実際に、各学校の2025年度(2024年に実施された試験)の質問を紹介しましょう。
【慶應義塾幼稚舎】【学習院初等科】
【青山学院初等部】
【雙葉小学校】
様々な問われ方をしていますが、願書に書くべき3本柱は、「志望理由」「家庭の教育方針」「子どもの様子」です。大事な我が子の受験。たくさんの学校の中から志望校を選び、熱意をもって受験に取り組んでいるはずなのに、願書を書き始めるとまったく筆が進まない、我が子のエピソードすら何を書けばいいかわからない、という親御さんがほとんどです。
「子どもは成長するのだから、早く書いても無駄。出願直前に願書を書こう」と思う方もいるかもしれませんが、これはお勧めしません。願書に書き慣れている方でない限り、志望理由すらよくわからないような中身の浅い願書になり、数年間頑張ってきた子どもの足を引っ張ることになりかねません。
願書は、限られた文字数の中で、「このご家庭と共に歩みたい」と学校側に思ってもらえるかがカギです。しかし、きれいに書こうとすればするほど、伝わらなくなってしまうものなのです。具体的には、以下のような失敗が多く見受けられます。