「人差し指の肉が落ちて骨が…」通電で虐待、浴室で遺体解体…7人が殺害された“事件の現場”に今も住む50代女性


【画像】「人差し指の肉が落ちて骨が…」通電で虐待、浴室で遺体解体…7人が殺害された“事件の現場”に今も住む50代女性

 殺人事件が起きた部屋は、心理的瑕疵のある「事故物件」として扱われる。

 2002年3月、男女に監禁されていた17歳の少女が逃走したことで発覚した「北九州監禁連続殺人事件」。

 福岡県北九州市で起きたこの事件では、起訴された案件だけで7人が死亡しており、主犯の松永太(逮捕時40)と、共犯の内妻・緒方純子(同40)は、緒方の親族などへの殺人罪(うち1件は傷害致死罪)に問われ、松永の死刑と緒方の無期懲役刑が確定している。

殺害と解体が行われていたマンションの部屋

 現在、この部屋には住人がいる。その人物へのインタビューを取り上げる前に、同室内でどのような犯行が行われてきたか、福岡地裁小倉支部が下した、事件の判決文を参考に説明しておきたい(以下、〈 〉内は判決文)。

 最初にここで殺害されたのは、監禁されていた17歳の少女の父親である、広田由紀夫さん(仮名、当時34)だった。

〈松永は、平成7年(1995年)2月、由紀夫を金づるとして一層深く取り込み、また、被告人両名(松永と緒方)の逃走生活の盾としても利用するため、同人を片野マンションに同居させて支配下に置いた〉

通電など虐待を繰り返し、34歳の由紀夫さんを殺害

〈由紀夫に対する通電は、平成7年秋ころ最もひどくなった。そのころ、松永及び松永の指示を受けた緒方は、殆ど毎日、午後9時か10時ころから翌日午前4時か5時ころまで、台所で飲酒するなどしながら、由紀夫を立たせたまま、又はそんきょの姿勢をとらせた状態で、由紀夫に対し断続的に通電を繰り返した。(中略)由紀夫は、何度も繰り返し通電を受けるうち、右手人差し指の肉が落ちて骨が見えるほどの怪我(火傷)をした。(中略)松永は、何度か、「電気のボクシング」と称して、由紀夫と甲女(由紀夫さんの娘の清美さん)に指示して、松永と緒方の面前で、通電用に加工した電気コードの針金やクリップを握らせた上、互いの身体に通電し合うことをさせて面白がった〉

 

 松永は緒方と清美さんに手伝わせて、すのこを解体した木材を組み合わせて木ネジで固定し、縦80cm、横50cm、高さ90cmくらいの檻を作成。この檻を台所に置き、由紀夫さんをその中に入れると、しゃがませて両腕だけを柵の上から出させた状態で、両腕に通電を繰り返すなどしている。由紀夫さんに対しては、その他、身体をペンチでつねったり、顔面を手拳で殴打するなどの虐待が加えられた。また、そんきょの姿勢や長時間の起立を強制され、食事や睡眠に制限を設けられて、衰弱していった由紀夫さんは、浴室に雑誌を敷いた上に寝かされるようになる。その結果、96年2月26日に浴室内で死亡した。



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