最近、新車の価格がほんと上がったなぁ…と思っている人は多いだろう。しかしながら、しっかり内容を見てみると、装備や性能に対して価格が控えめすぎる、思わず「これ本当にこの値段でいいのか?」思ってしまうクルマが中にはある。デザインよし、装備もしっかり、走りも悪くない。2025年現在、日本国内で購入可能な乗用車の中から、特にコストパフォーマンスに優れた3台を紹介しよう。
【画像ギャラリー】究極のコスパモデルといったらコレ!!スズキのコンパクトカー「スイフト」(16枚)
文:立花義人、エムスリープロダクション/写真:SUZUKI、TOYOTA、HONDA
徹底的にコスパを求めるならコレ!!スズキ「スイフト」
日本を代表するコスパモデルときいて、真っ先に名前が挙がるのはスズキ「スイフト」だろう。2023年に登場した現行モデルは、2025年5月中旬現在、税込172.7万円(XGグレード)という驚きの価格で販売されている。
パワートレインは新開発の1.2L直列3気筒エンジン。低振動かつ静粛性が高く、燃費性能もWLTCモードで23.4km/Lと、ガソリン車としてはトップクラスだ。室内の質感も大幅に高められており、後部座席の居住性も改善され、先代モデルとは比較にならないほど完成度が高い。MINIに似たエクステリアデザインもなかなかおしゃれだ。
装備面もエントリーグレードであっても予防安全パッケージ「スズキセーフティサポート」を標準装備しているほか、アダプティブクルーズコントロールや車線維持支援機能といった先進運転支援機能までも搭載されている。こうした装備や性能を総合的に考えると、この時代になんでこの値段で販売できるのか??と思わずにいられない、まさにスズキの企業努力の賜物がこのスイフトだ。徹底的にコスパを求めるなら、スイフト一択といっていいだろう。
価格以上の広さと質感!!ホンダ「フィットe:HEV」
ハイブリッドモデルなら、ホンダの「フィットe:HEV」のコスパが際立っている。価格はBASICで税込213.8万円と、わずかに200万円を超えてはいるが、その内容をみれば納得。
搭載されているホンダ独自の2モーター式ハイブリッドシステムは、エンジンとモーターを効率よく使い分けることで、力強い加速と高い燃費性能を両立。WLTCモードでの燃費は28.6km/Lと(後述する)ヤリスハイブリッドと比べると若干見劣りする数字ではあるが、ガソリン価格が高騰する現在においては十分すぎるパフォーマンスだ。
フィットe:HEVはまた、コンパクトカーでありながら室内空間がかなり広い。ホンダ独自のセンタータンクレイアウトにより、後席の足元スペースや荷室容量が驚くほど広く、さらにシートアレンジも多彩で利便性が非常に高い。インテリアの質感も、この価格とは思えない仕上がりだ。もちろん、先進安全運転支援システム「ホンダセンシング」は全グレードに標準搭載されており、安全性能も抜かりない。
フィットe:HEVは、価格、性能、燃費、安全性、実用性のすべてにおいてバランスが取れており、日常使いから週末のレジャーまで対応できる万能選手。これ一台あれば、どんな用途にも対応でき、それが213.8万円で買うことができるのだから驚き。万能なコスパモデルを求めるなら、このフィットe:HEVがお薦めだ。