「点検商法」で不要な工事代金を詐取するなどしたとして、神奈川県警は20日、伊勢原市、会社員(42)ら5人を詐欺と特定商取引法違反(不実の告知)容疑で逮捕した。
発表によると、会社員らは2023年5月3日、平塚市の男性(42)方を訪れ、雨漏りなどの異常がないにもかかわらず、「屋根の浮いているところが壊れている。中の板が腐っていて、交換工事が必要」などと説明。不要な補修工事契約を結んで77万円をだまし取るなど、同市の3人から計407万円を詐取した疑い。県警は5人の認否を明らかにしていない。
会社員らはリフォーム会社「アストモホーム」の社員らで、22年2月~24年9月、12都府県で約620件の工事を契約し、約5億7000万円を売り上げていた。会社員らは「サンテック」「サンテック建物管理」の社名でも点検商法を繰り返していたとみられ、行政処分を受けると別の社名で同様の行為を続けていたという。5人が関与した売り上げは計約9億9700万円に上るとみられ、県警は資金が暴力団に流れていた可能性もあるとみて捜査している。