かゆみを抑える薬の特許が侵害されたとして、東レ(東京)が沢井製薬(大阪)と扶桑薬品工業(同)に損害賠償を求めた訴訟の判決で、知財高裁は27日、2社に対し計約217億円を支払うよう命じた。
東レの発表などによると、賠償額は沢井製薬が約142億9千万円、扶桑薬品が約74億7千万円。2社の後発品が、東レの持つ特許権を侵害したと認定された。
一審東京地裁判決は2021年3月、特許を侵害していないとして東レの請求を棄却していた。
東レは「今後も自社の知的財産を守るため適切な対応を取り続けていく」とのコメントを発表した。
沢井製薬は「判決は到底容認できず、内容を精査し上告を含むあらゆる法的手段を講じる」としたほか、扶桑薬品も「判決は到底承服できず、上告する準備を進める」としている。