中国の保健衛生当局は28日までに、日中友好の象徴的存在である北京市の総合病院「中日友好病院」に勤務していた男性外科医(38)について、研修医(28)ら複数の女性と不倫した上、手術中の患者を放置するなど問題行為があったとして医師免許を剥奪したと発表した。病院にも罰金などの処分を科した。
友好病院は日本の無償資金協力で建設され、1984年に開院した。総病床数は約1600床で、新型コロナウイルス感染症の治療などに貢献した。中国有数の病院の不祥事に世論の批判が高まっている。
香港紙によると、外科医の妻が友好病院に送った告発文書が今年4月にインターネットで拡散した。文書は外科医と不倫相手の研修医が昨年7月、肺の切除手術に臨んだ際、看護師が研修医の作業の不手際をとがめると外科医が激高したと指摘。外科医は麻酔がかかった患者を放置し40分間手術室を離れ、患者を危険にさらしたと訴えた。
友好病院は今月15日に「外科医の行為は医師の職業道徳に反し、社会に悪影響を与えた」として処分を発表した。(北京共同)