28日、衆議院農水委員会にて、“コメ問題”をめぐって小泉農水大臣とれいわ新選組の八幡愛議員が議論した。
初めて小泉大臣と議場内で相対した八幡議員は「大臣に就任されてちょうど1週間ということで、もうメディアや新聞報道で大臣の顔ばっかり流れてくるので、もう勝手に親近感が湧いている」と切り出し、小泉大臣の素早い行動力、消費者目線で備蓄米の流通を図ろうとする姿勢を評価した。
さらに八幡議員は「『できるんやったらなんですぐにやらなかったんだ』という問題。江藤前大臣は『備蓄米は国有財産だから放出する場合は競争入札が大原則』と発言されている。そもそも会計法では原則は競争入札であって、例外として随意契約が認められる。競争入札では本来の目的を果たせない場合、緊急性を要する場合、ということで、これまで3回備蓄米が放出されているから、私としては緊急性はずっとあったと思う。小泉大臣が就任とほぼ同時に随意契約へ方針転換できたのは、この会計法を所管する財務省と何か裏取引があったのではないかと思ってしまいたくなるくらい、とんとん拍子な印象だ。例えば、これは私の妄想だが『備蓄米を放出しまくって外国米入れましょうぜ』という流れがあったかと勘ぐってしまう。ここでお伺いしたいのは、なぜ急に随意契約に切り替えることができたのか? 私のイメージは、何事にも慎重な財務省さんを説得する裏技をお持ちなのか、その時会議室では何が起きたのか? ぜひ勉強させてください」と聞いた。
これに対して小泉大臣は笑顔を浮かべながら「すごく私も聞きながら勉強になった。『そういう見方があるんだな』という思いだ。事実は、しっかりと会計法の理解、そして今まで農水省が説明をし続けていた理屈を突き合わせた中で、それでもなお、今回、随意契約という手法を用いることが本当にできるかということを農水省と財務省の間でコミュニケーションを交わした結果、確認も取りながら、最終的に農林水産省の責任と判断の中で『これは可能』といったところに行きついた」と回答。さらに苦笑を浮かべながら「この判断の前に1問目でご質問をされたことって何でしたっけ? 前段の部分が。すいません、もう早かったので」と確認した。
これに対して、御法川信英委員長の指名を待たずに八幡議員が「あれですか? 随意契約に切り替えができたかってことですか? その前の質問ですか?」と話し出すと御法川委員長が慌てて「ちょっと待て。ちょっと待って。ちょっと待って。ちょっと1回大臣下がって」と促した。
小泉大臣は戸惑いの表情を浮かべて席につきながら「すみません。八幡さん初体験なんで」とたじろぎ、御法川委員長が「八幡くん、ちょっとゆっくりお願いします」と指摘すると議場内では笑いが広がった。