幼稚舎から慶応に通った3代目
覚醒剤取締法違反(所持)などの容疑で、東京・銀座の老舗料亭「金田中」社長の岡副真吾容疑者(63)が逮捕されたのは4月9日のこと。その後の動きはなかなか伝わってこなかったが、すでに囚われの身とはなっておらず、とある場所で日々を送っているという。
「昨年、岡副容疑者はタクシーに乗った際に覚醒剤と大麻を置き忘れ、その届出をタクシー会社側から受けた警視庁に内偵をされていました。違法薬物を所持している可能性が高まったため、令状を取得して自宅を捜索したところ、複数回分の使用量とみられる覚醒剤や自作の吸引パイプが見つかったということです」
と、社会部デスク。
「歴代首相も通った」という説明と共に語られることの多い金田中。その創業は大正時代にさかのぼる。戦後になって、板前の岡副鉄雄が料亭に業態を変更した。現在は金田中グループとして銀座や青山に4店舗を構えている。本店は銀座7丁目の「新ばし 金田中」だ。岡副容疑者は3代目で幼稚舎から慶応に通い、同級生と結婚した。彼女はのちに女将さんとなる。
パワハラにモラハラ
週刊新潮は2年前に岡副容疑者のパワハラなどについて報じた。ある支店の料理長だった男性は、パワハラ環境で働かされたうえに岡副容疑者から理不尽な扱いを受け、最終的にはクビになったという。加えて、岡副容疑者の日々の振る舞いについても「自ら包丁を握って料理を作ろうとしたら、手が震えてうまく切れなかった」との証言もあった。今となっては薬物の禁断症状のせいではないかと疑われるものだった。
岡副容疑者は新橋花柳界を束ねる東京新橋組合の頭取を務めており、5月21日からの「東をどり」への影響を懸念する声も上がっていた。今年は特に100回記念だったが、特に滞りはなく、頭取の不祥事への危機感もあって盛況だったようだ。
逮捕以降、金田中のホームページには、「岡副真吾は当社代表取締役を含め、その全ての役職につき辞任意向を示しております。今後速やかに後任者の選定を含めて今後の体制構築を進めてまいります」とあるが、その後の記述はない。今後はどうなっていくのか。