2日のNHK連続テレビ小説「あんぱん」第46話で、高知・御免与を去ったパン職人「ヤムおんちゃん」こと屋村(阿部サダヲ)が乾パン作りを拒んでいた理由が「釜じい」こと釜次(吉田鋼太郎)の口から語られた――。
ヒロイン・のぶ(今田美桜)の実家が営む「朝田パン」に舞い込んだ陸軍からの乾パン納入オファー。これに屋村が強い拒絶反応を示し、断らざるを得なくなった。日中戦争が深まる中、軍に逆らったとして朝田家は村八分危機に。釜次に土下座された屋村は一転、協力の姿勢を示すも、製法を伝授すると翌日にはこっそり町を出て行った。
去る屋村を見たのぶは驚くが、乾パンを拒む理由を聞かされていた釜次は追わない。それがこの46話でのぶらに明かされ、屋村の壮絶な戦争体験が共有された。東京・銀座で修業していた屋村はパン作りを極めるためカナダへ密航したが、日本人義勇兵として英軍に加わり欧州戦線で闘う。そこで「地獄」の思いをした象徴が乾パンで、トラウマと化していた。
屋村についてはネット上で〝退場〟が取りざたされることに。「ずっととここにおらんか?」と釜次が持ちかけたことも明かされただけに、「このまま退場なのか」などという懸念もX(旧ツイッター)で依然としてくすぶっている。
釜次は、屋村が風来坊であることを念頭に「風向きが変わったらふらっと戻ってくるじゃろ」と希望的観測をのぶに語った。ところが、先週45話の土下座シーンでは暗示的な言葉を口にしていた。当初は屋村を毛嫌いしていたが、「おまんとはそう簡単に切れる腐れ縁やない」と力説。美村屋には、のぶに振られた格好となった嵩(北村匠海)やその母登美子(松嶋菜々子)らも縁深いとあって、ヤムおんちゃん再登場の余地はありそうだ。
東スポWEB