若手実力派・南紫音、新年に華やかなバイオリンを





「名曲には名曲のすばらしさがあることを弾くたびに感じます」と話す南紫音(c)Shuichi Tsunoda

 若手実力派のバイオリニスト、南紫音(しおん)が来年1月11日、「ニューイヤースペシャル」と題したリサイタルを、大阪市北区のザ・フェニックスホールで行う。

 南は北九州市生まれ。3歳でバイオリンをはじめ、桐朋学園大を経て、現在はドイツ・ハノーバー音楽大学に籍を置く。ロン=ティボー国際音楽コンクールとハノーバー国際バイオリン・コンクールでともに2位に入り、国内外のオーケストラと共演する。

 「一度は海外に出たい、と考えていました。ドイツで飛行機を降りた瞬間に空気感が違います。そういった感覚を取り込むことが自分にはよいのです。日本人であるからこその気づきがあったりします」

 リサイタルの曲は、来年、生誕250年を迎えるベートーベンのバイオリン・ソナタ第5番「春」、クライスラーの「愛の喜び」と「プレリュードとアレグロ」、CDにも入れているフランクの「バイオリン・ソナタ」。

 「ベートーベンは一番好きな作曲家です。『春』は誰もが知っているメロディーですが、一筋縄ではいかない作品。ピアノとぴったり合わなければいけません。初めてクラシックを聴く方も楽しめるプログラムになっています。新年の華やかな気持ちで聴きにきてください」と話した。

 ピアノ伴奏で、ショパンのポロネーズ第6番「英雄」を弾く佐藤卓史(たかし)も、シューベルト国際コンクール1位などの実績を持つ若手実力派。南との息の合った演奏が、新春にふさわしい音楽を奏でるに違いない。

 リサイタルは午後1時半開演。全席指定・前売り3千円(税込み)。問い合わせはザ・フェニックスホールチケットセンター、06・6363・7999、または産経新聞社事業本部、06・6633・9254。(江原和雄)



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