コメの価格高騰が続く中、アイリスオーヤマ(仙台市)は2日、川崎市の商業施設内にある傘下のホームセンターで随意契約で放出された政府備蓄米を店頭で販売した。同社は販売数を予定の3倍に増やして対応したが、開店1時間前の午前9時前に完売した。一番乗りの男性は同日未明から並んでいたという。
同社傘下のユニディラゾーナ川崎店(川崎市)では5キロ入りが税抜き2000円で発売。当初は100袋の予定だったが、急遽300袋に増やした。
週明けの平日にも関わらず、高齢者や家族連れが長蛇の列を作り、安いコメの需要の高さをうかがわせた。ホームセンター内をぐるりと一周するように200メートル以上並び、行列は店外まで続いた。先頭の50代の男性は「午前2時半くらいから待っていた。コメが安く買えてうれしい」と話した。
同社は5月29日に全国に先駆け、ネット通販の予約販売を開始。31日には店頭でも宮城県や千葉県で販売を始めている。週末にはイオンやイトーヨーカドーなども店頭で販売し、多くの人が安い備蓄米を買い求めた。(高木克聡)