次長課長・河本準一、病状を公表 相方・井上聡の「セカンドステージ」とは

今年2月から活動を休止していたお笑いコンビ「次長課長」の河本準一氏が、2025年6月1日にXを更新し、直筆の手紙で「パニック障害」「鬱病」であることを公表。「完全体ではありませんが、少しずつ体の調子が戻ってきました」と近況を報告しました。この告白に対し、ファンから温かいエールが寄せられる一方、長らくメディア露出が少ない相方、井上聡氏の現在の状況にも改めて注目が集まっています。

河本準一氏、病状とファンへのメッセージを綴る

河本氏は、今年2月17日にX上で体調不良による休養を公表していましたが、病名の詳細は伏せられていました。今回の報告では、具体的な病名を明かすとともに、「どうか温かく見守ってください」と理解を求めています。さらに、「街や舞台などでもし見かけたら、“大丈夫?頑張って!”でなく“おーいタンメン!楽しんで”と声かけてあげて下さい」と、自身の愛称やユーモアを交えつつ、寄り添い方を提案しており、ファンへの気遣いも見せています。ネット上では「無理せずゆっくり治してほしい」「復帰を焦らないで」といった声が多数寄せられ、回復を願う温かい輪が広がっています。

活動休止からの復帰を示唆する次長課長・河本準一氏の写真。病状報告を行い、ファンに近況を伝えている。活動休止からの復帰を示唆する次長課長・河本準一氏の写真。病状報告を行い、ファンに近況を伝えている。

相方・井上聡氏、メディア露出減の背景

河本氏の病状報告と回復への道のりに注目が集まる一方で、相方である井上聡氏の“現在”についても世間の関心が高まっています。井上氏は、よしもとの情報誌「マンスリーよしもと」の吉本男前ランキングで2006年から3年連続1位を獲得するなど、かつては人気芸人として確固たる地位を築いていました。しかし、2012年に河本氏の母親の生活保護受給問題が報じられて以降、コンビとしてのメディア出演が減少し、井上氏個人の活動も目立たなくなりました。現在のレギュラー出演は、「中川家&コント」(BSフジ)など、ごくわずかに見当たる程度です。

井上氏の「セカンドステージ」 ジャッキー・チェンから木梨憲武へ

そんな井上氏の近況については、河本氏が今年の1月に行ったインタビューで一部を明かしています。河本氏によれば、現在も舞台や関西ローカルの番組などで月の半分ほどは井上氏と一緒に活動しているとのこと。しかし、現在の井上氏はかつてのようにテレビに出たいという気持ちはそれほど強くないといいます。その理由として、井上氏が芸能界入りした最大の目的が「ジャッキー・チェンに会うこと」であり、すでに3度の対面を通してその目的を達成済みであることが挙げられています。河本氏は、井上氏が現在はとんねるずの木梨憲武氏のように「好きなことだけをやる」という「セカンドステージ」に入っていると説明しています。

次長課長・井上聡氏の肖像。過去の男前ランキングで人気を集め、現在はゲームや絵画に熱中している姿を連想させる。次長課長・井上聡氏の肖像。過去の男前ランキングで人気を集め、現在はゲームや絵画に熱中している姿を連想させる。

ゲーマーとして成功、そして絵画へ

井上氏のユニークなキャリアは、その金銭事情からも垣間見えます。河本氏は4年前の別の機会にも井上氏の収入について言及しており、井上氏が2000年代に、芸人としてだけでなく、特に有名なゲーマーとして活躍したことが大きかったと語っています。「モンスターハンター」シリーズへの深い愛情はCM出演や関連書籍の出版にも繋がり、まだゲームが芸能界で今ほど一般的でなかった時代に、この分野で特異なポジションを確立しました。この際、吉本興業とお笑い以外のギャラ配分について交渉を重ねた結果、「貯金だけで絶対生活できる」「とんでもなくあると思う」と河本氏が語るほどの蓄えがあるようです。しかし、そのゲームでさえすでに「卒業」したといい、現在はそこから「片岡鶴太郎になりたい」と絵を描く生活にシフトしていると明かされています。

河本氏が休養から回復に向かう中で、再びコンビとして活動する姿を期待する声は多いでしょう。一方で、テレビ出演にこだわらず、自身の興味の赴くままに活動する井上氏が、次に世間の脚光を浴びるとすれば、かつてのゲーマーとしてではなく、木梨氏や片岡氏のように「芸術家」としての顔を見せる時なのかもしれません。

(参照:河本準一氏の公式X投稿、関係者への取材に基づく報道)