長嶋一茂、父・茂雄さんの病室での様子明かす 「泣いているきょうだいはいなかった、笑い声さえ」

巨人終身名誉監督の長嶋茂雄さんが3日に肺炎のため死去したことを受け、長男でタレントの長嶋一茂が6日、金曜コメンテーターを務めるテレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」に生出演。父の最期、病院の病室に集まった家族の様子について、驚きのエピソードを明かした。

羽鳥慎一モーニングショーに出演し、父長嶋茂雄さんの死去について語る長嶋一茂氏(2019年撮影の資料写真)羽鳥慎一モーニングショーに出演し、父長嶋茂雄さんの死去について語る長嶋一茂氏(2019年撮影の資料写真)

病室に集まった家族の意外な様子

ダークスーツ姿で出演した一茂は、茂雄さんが亡くなった際、病室でのきょうだいとの会話について振り返った。「きょうだいとも会って、病室にみんな集まったけれど、泣いているきょうだいはいなかった。笑い声さえ聞こえました」と、一般的な看取りのイメージとは異なる状況を語った。

看護師さんたちの存在がもたらしたもの

その理由について、一茂は次のように説明した。「最期は、病院でスタッフの医療従事者の方、先生や看護師さん、いろんな方にサポートされていた。(亡くなるまでの)最後の3年は病院だったんですが、妹たちと話したのは、すごいきれいな、若い看護師さんがたくさんいた病院だったんです。妹なんかは『パパは幸せだよね。こんなきれいな看護師さんたちに見送られて』と。『あ、今、パパ笑ったね。きれいな看護師さんが来ると笑うね』などの会話があった」

一茂は、次女の三奈さんらとの間の具体的な会話内容を明かし、茂雄さんが最期まで医療従事者の温かいサポートを受けていた様子を伝えた。

「不謹慎かも知れないけれど…」家族としての見送り

一茂は、笑って見送ったことについて、「最期に、笑って見送るというのは不謹慎かも知れないけれど、家族としてお許しいただきたいけれど、そのような感じだった」と自身の心境を述べた。悲しい別れでありながらも、家族ならではの和やかな雰囲気の中で父を送った実情を正直に語った。

ファンへの思いと父の遺志

一茂のコメントに先立ち、番組では東京・稲城市の東京ジャイアンツタウンに設置された記帳所にこの2日で4000人近くが訪れ、涙ぐんでいるファンの姿をVTRで放送した。

これに対し一茂は、「(VTRでは)涙ぐまれている方もいらっしゃいました。そういうお気持ちになるのは当然と思いますが、しんみりしてもオヤジは喜ばないと思います」とコメント。国民的英雄である父の死を悼むファンへの理解を示しつつ、故人が願うであろう明るさを忘れないでほしいというメッセージを伝えた。

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長嶋一茂氏は、父・長嶋茂雄さんの死に際し、病室での家族の様子という、通常は明かされないプライベートな一面を語った。そこにあったのは、悲しみだけではない、故人を温かく見送る家族ならではの時間だったことがうかがえる。国民的英雄の別れに際し、公と私の間でそれぞれの思いが交錯する様子が浮き彫りになった。

出典: Yahoo!ニュース / 日刊スポーツ