1台の車も通らない広大な高速道路。7月28日午前11時過ぎ、新東名高速道路の上り線が約2時間にわたり通行止めとなりました。この異例の交通規制は、今年4月に発生した俳優・広末涼子さんによる交通事故の「実況見分」を行うためでした。事故の詳細な状況を再現し、当時の正確な情報を得る目的で、浜松サービスエリアと事故現場であるトンネルで大規模な検証が行われました。
広末涼子さん、浜松SAと事故現場のトンネルで実況見分に立ち会い
午前10時20分、広末涼子さんを乗せた捜査車両が新東名高速道路の浜松サービスエリア(SA)に到着しました。警察関係者による呼びかけに応じ、窓から顔を見せた広末さんは、警察による写真撮影にも協力しました。報道陣のカメラの方向を一度見た後、視線を下に向けるなど落ち着かない様子で、その後はカーテンの陰に隠れました。
この実況見分は、広末さんが2025年4月に静岡県掛川市内の新東名上り線のトンネル内で大型トレーラーに追突事故を起こし、同乗者が負傷した件に関するものです。広末さんは事故発生前に浜松SAで同乗の男性と運転を交代したとみられており、その証言を裏付ける検証も行われました。浜松SAでの実況見分を終えた後、捜査車両は事故現場であるトンネルへと移動しました。
通行止めになった新東名高速道路の上り車線。広末涼子さんの交通事故実況見分に伴い、車両が一切ない静寂な光景が広がる。
新東名の一部区間が一時通行止め、実況見分の詳細と広末さんの病状
警察は、広末さんの立ち会いのもと、事故を起こしたトンネルでも実況見分を実施し、当時の状況を詳しく調査しました。これに伴い、新東名の森掛川インターチェンジ(IC)から島田金谷ICまでの上り線が、午前11時から午後1時までの約2時間にわたって通行止めとなりました。この広範囲な規制は、実況見分の重要性と厳格さを物語っています。
広末さんは事故後、不可解な言動が見られたため薬物検査が行われましたが、違法な薬物は検出されませんでした。所属事務所は5月、公式サイトを通じて広末さんの活動休止を発表しています。その際、釈放後に病院で受けた検査により、「双極性感情障害」と「甲状腺機能亢進症」と診断されたことも公表されました。静岡県警は7月28日の実況見分の結果も踏まえ、広末さんの立件の可否を慎重に判断するものとみられています。今回の実況見分は、今後の捜査の進展と司法判断に大きな影響を与える可能性があります。
参照元:
- FNNプライムオンライン (https://news.yahoo.co.jp/articles/2b9f330a2332b1163433dc1857a44fdf2615427)
- イット! (2025年7月28日放送より)