テレビ朝日系で毎週木曜夜9時から放送されている内野聖陽主演のドラマ「PJ~航空救難団~」のオリジナルスピンオフドラマ『another story救難員・仁科蓮 最後の任務』が、本編第7話の放送終了後である6月5日(木)より動画配信サービスTELASA(テラサ)にて配信を開始した。このスピンオフでは、本編で壮絶な最期を迎えた救難員・仁科蓮に焦点を当て、彼の知られざる過去や家族への想いが描かれる。主演を務めた濱田岳と、その妻・芽衣を演じた黒川智花からコメントが届いた。
PJとは“パラレスキュージャンパー”の略称であり、航空自衛隊航空救難団に所属する、人命救助の最高峰とされる精鋭の救難員を指す。本作は航空自衛隊の全面協力のもと、緊迫感あふれる救難現場や訓練、隊員たちの人間ドラマを描いている。本編では、破天荒ながらも熱い主任教官・宇佐美誠司(内野聖陽)の指導のもと、過酷な訓練に挑む学生たちの成長と、彼らを支える家族の絆が中心に描かれている。
本編の第7話では、豪雨による大規模災害発生を受けて出動した救難活動中、救助を待つ少女を救うため危険を顧みず土砂崩れに巻き込まれた救難員・仁科蓮(濱田岳)が、殉職するという衝撃的な展開が描かれた。彼の突然の死は、教官、学生、そして家族に深い悲しみをもたらした。
今回のスピンオフドラマ『仁科蓮 最後の任務』では、本編では描ききれなかった仁科蓮の人物像が掘り下げられる。彼が救難員として抱いていたプロ意識や、家族、特に妻・芽衣(黒川智花)への深い愛情、そして命を懸けた最後の任務に懸ける複雑な思いが明らかになる。災害派遣先の駐屯地で過ごす夜、満天の星空を見上げながら妻に送った最後のメッセージ、そして19年前、航空救難団の宇佐美誠司に憧れ、救難員を目指すことを決意した彼が芽衣に語った当時の熱い決意など、仁科蓮の生き様と内面に迫る物語が展開される。
ドラマ『PJ』スピンオフより、仁科蓮(濱田岳)と妻・芽衣(黒川智花)が幸せそうに抱き合う場面写真
出演者コメント:濱田岳、黒川智花が語る
主演・濱田岳コメント:救難シーンへの挑戦とスピンオフの価値
「PJ」本編に数多くの素晴らしいキャストがいる中で、仁科という一人の隊員にこうしてスポットを当てていただけたことを非常に嬉しく思います。今回のスピンオフでは、ドラマ「PJ」として唯一と言える本格的な救難シーンが描かれており、仁科という教官役を演じる者として、そのシーンに臨む責任の重さを感じました。航空救難団を題材にしたドラマならではの救難シーンは、私にとって楽しみでもあり、挑戦でもありました。本編では学生たちの成長がメインですが、スピンオフでは教官である仁科の日常や彼の背景も描かれています。航空救難団についてより深く知るためにも、このスピンオフは本編をさらに楽しむための重要なピースになるはずです。これまでの撮影のほとんどは実際の基地で行われ、現役の救難員である指導員の方々から直接ご指導いただきました。その経験が、これまでにないリアルな救難シーンに繋がっていると確信しています。ぜひ多くの方にこのシーンを見ていただきたいです。
妻役・黒川智花コメント:家族の視点と夫婦役への想い
航空救難団という専門性の高い題材を扱い、さらに実際の自衛隊の皆様に御協力いただけると伺い、これは非常に本格的なドラマなのだと改めて身が引き締まる思いでした。この素晴らしいチームの一員になれることを光栄に感じています。私たちは普段の生活で危機的状況に直面した際、どんな過酷な現場であろうと私たちを救助しに来てくださるPJの方々には、彼らを待つご家族がいらっしゃる。そのご家族が、任務中の隊員をどのような心情で見守っているのか、その想いを少しでも表現できればと思いました。私は隊員の家族としての登場なので、任務を全うする夫を心から支える妻の姿を、自分なりにイメージして演じました。個人的なことになりますが、初共演から20年という時を経て、濱田さんと再びご一緒できたことがとても感慨深かったです。濱田さんとだからこそ、仁科夫婦が共に歩んできたかけがえのない時間や、その先に思い描いていたであろう未来を、自然に感じ取ることができたように思います。このアナザーストーリーでは、仁科夫婦の温かい日常や過去の姿が丁寧に描かれていますので、濱田さんと私、それぞれの役への想いを込めて向き合ったこの物語を、ぜひ最後まで見届けていただけたら幸いです。
『仁科蓮 最後の任務』あらすじ詳細
大規模な豪雨災害が発生し、救難員として被災地への派遣を命じられた仁科蓮(濱田岳)は、出動前夜、第二子を出産したばかりの妻・芽衣(黒川智花)とビデオ通話をする。芽衣のわずかな不安を感じ取った仁科は、「大丈夫、すぐ戻ってくるから」と妻を安心させる約束を交わす。しかし、苛烈な救難活動中、仁科は土砂崩れに巻き込まれ行方不明となってしまう。懸命な捜索もむなしく、仁科はとうとう帰らぬ人となる。芽衣や同僚たちが深い悲しみに沈む中、主任教官の宇佐美誠司(内野聖陽)は、芽衣から託された仁科の写真とともに、仁科が最後に搭乗するはずだった救難ヘリコプター・UH-60Jに乗り込み、亡き部下への思いを胸に最後のフライトへと向かうのだった。