任天堂はゲーム機の成功とともに業績を伸ばしてきた。1983年7月のファミリーコンピュータ発売を皮切りに、ゲームボーイやスーパーファミコンを世に送り出し、10年足らずで売上高は約10倍に成長した。
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しかし、90年代中盤からソニーグループのプレイステーションをはじめとした競合他社のゲーム機市場への参入によって競争が激化。任天堂の業績は10年以上にわたる停滞期に入ることになる。
任天堂が再び大きな成長を見せたのは、2004年12月のニンテンドーDS、06年12月のWiiと立て続けに大ヒットを出した後のことだ。売上高は数年で急上昇し、08年度には1兆8386億円で過去最高となった。
ところがその後、ニンテンドー3DSの大幅値下げによって一時は販売価格よりもコストのほうが大きくなる「逆ざや」になり、WiiUは販売計画を大幅に下回る不発となった。
任天堂の業績をV字回復させたニンテンドースイッチが8年を超える〝長寿〟となった背景には、過去の失敗があった可能性が高い。満を持して発売したスイッチ2で安定した成長を継続できるか注目される。