漫才コンビ、ブラックマヨネーズの吉田敬氏(52)が1日放送のフジテレビ系列(関西地区はカンテレ)の情報番組「旬感LIVEとれたてっ!」に出演し、インターネット上で広がる「2025年7月5日に日本で大災害が発生する」という説について言及しました。この噂は、ある予知夢に関する書籍が発端となり、社会的な影響も出始めています。
噂の起源とその影響
この「7月5日大災害」説の根源となっているのは、漫画家たつき諒氏の著書「私が見た未来 完全版」(飛鳥新社)です。たつき氏は、東日本大震災を予知していたと一部で注目を集め、同書では自身の予知夢の内容として、海底での噴火やそれに伴う大津波の発生に触れています。「夢を見た日が現実化する日ならば、次にくる大災難の日は『2025年7月5日』ということになります」といった記述が、この日付がクローズアップされるきっかけとなりました。
この特定の予言日付がSNSなどで拡散された結果、特に風水や占いが盛んな香港からの訪日観光客の間で不安が広がり、来日を見送る動きや航空便の減便といった実質的な影響が出ています。さらに、最近鹿児島県トカラ列島近海で地震が頻発していることと、この予言を結びつけて懸念する声もインターネット上で見受けられます。
各方面からの見解と軌道修正
気象庁は、こうした「7月5日大災害」説について「科学的な根拠はない」と明確に否定し、信じないよう国民に呼びかけています。また、予言の元となったたつき諒氏自身も、新たに出版した書籍の中で、前著が「出版社の意向中心で出版されてしまったことに不本意な思いもありました」と述べ、7月5日という日付についても「夢を見た日イコール何かが起きる日というわけではない」と、当初の表現から軌道修正を図っています。
若年層の反応
モデルの“ゆめぽて”こと川端結愛氏(21)は、以前から「あるらしいよ」と噂を聞いていたものの、日が近づくにつれて「日常会話の中でも、7月5日っていうワードがすごい出るようになった」と話し、中には「怖いから海外に行こうかな」と語る友人もいるなど、若年層の間でも不安が広がっている現状を明かしました。
ブラックマヨネーズ吉田氏の視点
番組に出演したブラックマヨネーズの吉田敬氏は、こうした予言や噂が広まる現象について、特定の「日付が書いてあるTシャツの男の子が写ってる漫画」などを例に挙げ、「後から探したらいくらでも(関連性があるように)出てくるから」と、予言が事後にこじつけられる可能性を指摘しました。
かつて昭和の「ノストラダムスの大予言」ブームで「めっちゃビビってた俺ですが」と自身の経験に触れつつ、「今、大人が真剣に相手するんかな?」と現在の状況への疑問を呈しました。さらに、「(関連するものを)探してしまうじゃないですか。最近、ちょっと地震が増えてきたりとか…」と、人々が不安から関連性を探し出してしまう心理についても言及しました。
テレビ番組で発言するブラックマヨネーズの吉田敬氏
番組MCのフリーアナウンサー青木源太氏(42)は、「ただ、日本っていう国は、災害がもう元から多いですから」と指摘し、「常日頃から備えておくというのが大事なのは言うまでもありません」と、特定の予言に惑わされることなく、日頃からの災害への備えの重要性を改めて視聴者に呼びかけました。