NHK連続テレビ小説「あんぱん」の第51話が6月9日に放送され、主演の今田美桜演じる朝田のぶと、北村匠海演じる夫となる柳井嵩の物語が進む中、今回は嵩の過酷な軍隊生活に焦点が当てられた。太平洋戦争中の昭和17年、嵩が高知連隊から小倉連隊へ転属し、そこで直面した厳しい現実が描かれ、視聴者に強い衝撃を与えている。
嵩、勇猛で知られる小倉連隊へ転属し過酷な軍事教練に直面
昭和17年（1942年）6月、太平洋戦争が始まって半年。嵩は高知連隊から、勇猛果敢で知られる小倉連隊へと転属した。新しい環境で彼らを待ち受けていたのは、教育係である馬場たちによる苛烈な軍事教練だった。新兵たちは些細な理由で難癖をつけられ、容赦ない暴力を振るわれる日々を送っていた。特に嵩は、上等兵の靴磨きをする際に、先輩兵から11回にも及ぶ殴打を受け、その過酷な現実が克明に描かれた。
朝ドラ「あんぱん」第51話より、軍服姿の嵩（北村匠海）と八木（妻夫木聡）
友、辛島健太郎との衝撃的な再会
そんな地獄のような日常の中、嵩は上等兵・八木信之介（妻夫木聡）から大量の靴磨きを命じられた。懸命に作業する嵩に「新兵！たるんどるぞ！立て！」と声をかけた軍人がいた。その顔を見た嵩は驚き、「健ちゃん…？」と思わず口にした。声をかけたのは、東京高等芸術学校時代の同期である辛島健太郎（高橋文哉）だった。学生時代、共に東京で過ごし、明るい笑顔が印象的だった健太郎との予期せぬ再会に、嵩は喜びをにじませる。しかし、再会した健太郎は以前とは全く異なり、「お前、なんだと！？」と激高。その豹変ぶりに、嵩が「どうしちゃったんだよ…」と困惑する場面で、この回の放送は終了した。
視聴者の反響：「過酷すぎて見ていられない」「健ちゃんが別人」
第51話で本格的に戦争パートへと突入した本作。主人公のぶの登場は冒頭の回想シーンのみとなり、嵩の軍隊生活が中心に描かれた。理不尽な暴力や過酷な訓練シーンに対し、視聴者からはSNS上で「理不尽なビンタ連発」「すごいな…こんなに殴打シーンがあるとは思わなかった」「嵩大丈夫か」「過酷すぎて見ていられない」「これが現実にあったんだと思うと胸が苦しくなる」といった驚きと同情の声が多く上がった。また、学生時代の明るい姿から一変した健太郎の変貌ぶりにも「別人みたいだった」「一瞬違う人かと思った」「雰囲気が全然違う」「健ちゃん…一体どうしちゃったの？」と戸惑いの声が集まり、今後の展開への注目が高まっている。
今回の放送では、朝ドラ「あんぱん」が描く物語が、やなせたかしの原点とも言える戦争の過酷な現実へと深く切り込んだことを示した。北村匠海演じる嵩を通して描かれる軍隊生活の厳しさと、友との衝撃的な再会は、視聴者に強い印象を残し、今後の展開、特に戦争がキャラクターたちにどのような影響を与えていくのかに注目が集まる。
