「あんぱん」第51話、戦争パート本格化 過酷な兵営生活開始、注目の新キャラも

女優の今田美桜(28)がヒロインを務めるNHK連続テレビ小説「あんぱん」(月~土曜前8・00)は9日、第51話が放送され、物語は本格的な「戦争パート」へと突入しました。ヒットドラマ「ドクターX」シリーズなどで知られる脚本家、中園ミホ氏が手掛ける本作は、国民的アニメ「アンパンマン」の作者やなせたかし氏と妻・暢さんをモデルに、激動の時代を生き抜いた夫婦の姿を描いています。

第51話では、太平洋戦争開戦から半年後の1942年(昭和17年)6月が舞台。主人公の柳井嵩(北村匠海)は高知連隊から福岡の小倉連隊へ転属となります。そこでは、新兵教育係の馬場力(板橋駿谷)をはじめとする先輩兵士たちの厳しい指導が待ち受けており、嵩の過酷な軍隊生活が幕を開けました。先行きへの暗い気持ちを抱える嵩でしたが、そんな中で彼の世話係となった上等兵の八木信之介(妻夫木聡)だけは、厳しさの中に一線を画した態度を見せていました。

第51話の展開:過酷な兵営生活

小倉連隊に転属した柳井嵩は、到着早々、方言を使ったことで先輩兵士から強烈なビンタを受けます。「地方語は使うな!軍隊では軍隊語を使え!」という理不尽な指導が開始されます。上等兵の八木信之介は、新兵の世話役である“戦友”として嵩に付き添います。これは現在のバディシステムに似た制度でした。八木は嵩に対し、軍人勅諭の暗記を命じます。

軍隊での一日は起床ラッパの午前6時から始まり、点呼、朝食後に午前中は教練、昼食後に学科か教練、夕食は午後6時、消灯は午後9時半という過酷なスケジュールでした。夕食時には、嵩が配膳したカレーライスのジャガイモの数が違うという些細な理由で再び殴打されるなど、理不尽な暴力が日常的に繰り返されます。

NHK連続テレビ小説「あんぱん」第51話、過酷な兵営生活を送る新兵たち。写真は柳井嵩(北村匠海・左)と新兵教育係の馬場力(板橋駿谷)NHK連続テレビ小説「あんぱん」第51話、過酷な兵営生活を送る新兵たち。写真は柳井嵩(北村匠海・左)と新兵教育係の馬場力(板橋駿谷)

新兵の動作が遅いことに腹を立てた班長の神野万蔵(奥野瑛太)から“とばっちり”で鉄拳制裁を受けた馬場らは、「かわいがり」と称して、嵩に甲田鉄(萩原亮介)の戦闘帽を盗んだという濡れ衣を着せ、またもビンタを浴びせます。そこに割って入った八木上等兵は、鉄拳制裁を止める代わりに、嵩に靴磨きを命じます。

NHK連続テレビ小説「あんぱん」第51話より。上等兵の八木信之介(妻夫木聡・右)から靴磨きを命じられる新兵の柳井嵩(北村匠海)NHK連続テレビ小説「あんぱん」第51話より。上等兵の八木信之介(妻夫木聡・右)から靴磨きを命じられる新兵の柳井嵩(北村匠海)

嵩が靴磨きをしていると、目の前に一人の男が現れ、「新兵!たるんどるぞ!立て!」と声をかけます。それは、親友の辛島健太郎(高橋文哉)との予期せぬ再会でした。

視聴者の反応

この第51話で柳井嵩が受けた鉄拳は、合計11発にも及びました。SNS上では「先輩、理不尽が過ぎる」「理不尽に次ぐ理不尽」「月曜日の朝から軍隊のスパルタはきついな」といった、描かれた軍隊の厳しさや理不尽さに対する感想が多く見られました。また、妻夫木聡演じる八木上等兵の存在感についても「八木上等兵は何者?」「妻夫木くんの存在感が凄い」など、注目が集まっています。

まとめ

連続テレビ小説「あんぱん」第51話は、主人公・柳井嵩の兵役が始まり、ドラマの舞台が過酷な戦時下の軍隊へと移った重要な回となりました。先輩兵士からの理不尽な暴力や厳しい規律が克明に描かれ、視聴者に大きな衝撃を与えています。その中で、妻夫木聡演じる八木上等兵や、高橋文哉演じる親友・辛島との再会など、今後の展開に注目が集まる要素も描かれました。戦争の現実が描かれ始めた「あんぱん」の物語は、今後さらに深みを増していくと予想されます。


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