カンヌ映画祭で物議 中山秀征の妻・白城あやか氏、着物「左前」の波紋

6月8日に放送された日本テレビ系『シューイチ』の番組ロケにおいて、番組MCである中山秀征氏の妻が登場した際、着用していた着物のマナーがインターネット上で物議を醸しています。世界の注目が集まるカンヌ映画祭のレッドカーペットという晴れの舞台での出来事であり、日本の伝統文化に関わる問題として波紋を広げています。

白城あやか氏の経歴とカンヌへの同行

話題となっているのは、中山秀征氏の妻である白城あやか氏です。白城氏は宝塚歌劇団で星組のトップ娘役として活躍後、1997年に退団。翌1998年6月に中山氏と結婚し、現在は4人の息子の母親です。書道家としても活動する中山氏の書が『カンヌ映画祭』で展示されることとなり、白城氏は四男とともに現地へ同行。一家3人で憧れのレッドカーペットを歩くことになりました。

カンヌ映画祭は1946年に始まり、世界中から一流の映画人が集まる国際的な祭典です。全長60メートルに及ぶレッドカーペットは、作品の評価を受けたハリウッドスターや、今回の中山氏のように特別な招待を受けたアーティストなど、ごく一部の人物しか歩くことのできない非常に権威ある場所として知られています。

物議を醸した着物姿とその内容

中山氏と四男がタキシードを着こなす中、白城氏は日本の伝統を伝える意図からか、着物姿で登場しました。『シューイチ』の密着カメラは、番組MCの中山氏にとっての晴れ舞台と、それに同伴する家族の様子を捉えていました。しかし、放送後、白城氏の着物に関する不穏なコメントがネット上に続々と投稿される事態となりました。

オンライン上では、《カンヌでこれは恥ずかしくない?》《日本人にあるまじき間違い》《残念すぎる》など、手厳しい意見が多く寄せられました。その理由は、白城氏が着物を「左前」に着ていたためです。

着物の正しい着方は、向かって右側の襟を先に体に合わせ、その上から左側の襟を重ねる「右前」です。これは、着物を着る上での基本的な作法であり、古来より守られてきました。一方、「左前」は亡くなった方に着せる「死に装束」で用いられる着方であり、存命中の人間が用いるのはタブーとされています。

会場に向かう途中、着物を着た白城氏は「つまずかないようにしないと」と裾に注意を払ったり、夫の中山氏のタキシードの着こなしを気にして直したりする様子が映し出されていましたが、それ以前の着付けに誤りがあったことになります。

この後、レッドカーペットを歩いた3人は番組カメラに向かって「シューイチ」ポーズを披露するなど、喜びの様子を伝えていましたが、国際的な舞台における伝統的な装いの凡ミスは、日本の恥として捉えられかねない状況でした。

カンヌ映画祭に関連した写真に写る中山秀征氏と妻の白城あやか氏。白城氏の着物姿が後日話題に。カンヌ映画祭に関連した写真に写る中山秀征氏と妻の白城あやか氏。白城氏の着物姿が後日話題に。

本人および夫 中山氏の反応

一体なぜこのようなミスが起きたのでしょうか。宝塚歌劇団を養成する宝塚音楽学校では、着物の着付けもカリキュラムに含まれているとされていますが、カンヌという華やかな舞台に舞い上がってしまった可能性も考えられます。

白城氏はカンヌ滞在中または帰国後に、自身のInstagramで当時の着物姿を公開。その投稿で「世界の舞台で合わせ間違える大バカもの」「この呑気な笑い顔…トホホ」と率直につづり、自身が前合わせを逆にしてしまったことを認めています。フォロワーからは「でも、海外だし、、、許されるよ〜」「全然大丈夫ですよ!!」といった擁護のコメントも寄せられていました。

一方、夫の中山氏は今回のVTRが放送される前に、番組内で妻の失敗について自ら言及しました。「私も気付いてあげればよかったんですけど、ちょっと反省しております。どうか温かい目で見ていただきたいと思います」と苦笑いを浮かべながらVTRを振り、視聴者に理解を求めました。しかし、SNS上では、国内外で日本の伝統文化に関わる重要なマナー違反であるとして、「ありえないミス」に対する厳しい意見が依然として多く見られました。

国際的な舞台での日本の著名人の立ち居振る舞いは、時にその国の文化やマナーを代表するものと見なされます。今回の白城氏の着物に関する一連の出来事は、本人にとってはうっかりミスであったとしても、公の場での伝統的な装いの重要性について、改めて考えさせられる事例と言えるでしょう。

出典:https://news.yahoo.co.jp/articles/10895f3068c8d8a21b59263484aafb058908101