クルマの電化が進むなか、日本のお家芸ともいえる「ハイブリッド」。いまや流行という言葉では済まされない大きな流れではあるが、このハイブリッドを本格的に普及させたのはどのクルマだろうか?実はプリウスだけではなかった!?
【画像ギャラリー】ハイブリッド黎明期に鎬を削った3代目トヨタ プリウス&2代目ホンダ インサイト(20枚)
※本稿は2025年4月のものです
文:永田恵一/写真:ホンダ、トヨタ ほか
初出:『ベストカー』2025年5月26日号
今やハイブリッドは世界の常識
ハイブリッドカーの本格的な普及は、リーマンショックによる不景気が始まった2009年の2代目インサイトからである。2代目インサイトは189万円からという低価格で瞬間的にヒット。
しかし、そのわずか3カ月後の5月に登場した3代目プリウスは、2代目インサイトより車格、燃費などほぼすべてを大きく上回りながら、205万円からという実質的に圧倒的な低価格。2代目インサイトどころか、日本を席巻するほど爆発的に売れた。この2台以降、ハイブリッドカーは完全に市民権を得た。