今年の『24時間テレビ』は8月30日、31日の2日間放送されます。総合司会は上田晋也、羽鳥慎一、水卜麻美アナが務めますが、番組内で“ミスタープロ野球”として広く愛された長嶋茂雄さんの追悼企画が実施されるのではないかと話題になっています。6月3日に肺炎のため89歳で亡くなった長嶋さんは、プロ野球界に輝かしい実績を残しただけでなく、日本テレビの巨人戦中継などを通じて視聴率にも多大な貢献をしてきました。こうした背景から、『24時間テレビ』での追悼企画が有力視されているのです。
長嶋茂雄さん、多くの国民に愛されたミスタープロ野球
なぜ今、「追悼企画」が注目されるのか
ネット上でも「24時間テレビで長嶋さんの追悼コーナーがあるはず」「日テレにとって大功労者だから」といった意見が寄せられています。ある芸能プロ関係者は、番組制作側の事情を明かします。毎年公表される最高視聴率や平均視聴率は、スポンサーへの強いアピールに繋がると言われています。1992年にチャリティマラソンが始まったのも、低迷していた視聴率を改善するためでした。現在では「愛は地球を救う」という当初の理念よりも、いかにして視聴率を稼ぐかに注力していると指摘されています。以前は障害者によるチャレンジ企画が多かったものの、近年は炎上リスクを避ける傾向にあります。1993年に長嶋さんが巨人監督に復帰した際、日テレが全面的にバックアップし、巨人戦中継が高視聴率を獲得した実績は有名です。抜かりない同局が、偉大な故人を「感動枠」として活用する可能性は十分に考えられます。
具体的な企画内容と「あの人物」の可能性
追悼企画の形式としては、番組内の一コーナーとして故人を偲ぶ映像を流すシンプルなものから、著名人の人生をドラマ化するようなスペシャル企画まで複数の可能性が考えられます。過去には作詞家の阿久悠さん、マンガ家の石ノ森章太郎さん、そして2020年には志村けんさんの実話ドラマが制作・放送されています。こうした実績を考えると、長嶋さんの人生や功績を描くドラマが企画される可能性もゼロではありません。
また、『24時間テレビ』に長年携わり、現在もサポーターとして出演する徳光和夫さんの存在も重要です。徳光さんは長嶋さんに憧れて同じ立教大学に進学し、長嶋さんの活躍を追いたいとの思いから日テレに入社した経緯があります。そのため、追悼企画において徳光さんが何らかの形で関わることも十分に予想されます。
制作現場の課題
ただし、志村けんさんのケースでは逝去から放送まで約5か月ありましたが、今回は約3か月と準備期間が短いのが現状です。短期間で質の高い企画を練り上げることは、制作現場にとって大きな課題となるでしょう。番組サイドは、長嶋さんへの敬意を示しつつ、番組としての注目度も高められる企画内容について、まさに頭を悩ませている最中だと推測されます。
結論
国民栄誉賞を受賞し、日本プロ野球の歴史に名を刻んだ長嶋茂雄さんの逝去は、多くの人々に大きな悲しみをもたらしました。その影響力の大きさから、日本テレビの看板番組である『24時間テレビ』が追悼企画を放送する可能性は極めて高いと言えます。制作側は限られた時間の中で、いかにして長嶋さんの偉大さを伝え、視聴者の心に響く内容を作り上げるか、難しい判断を迫られています。