「カレーライス物価指数」2025年4月 1食429円で過去最高を更新

家庭で調理する「カレーライス物価」は、2025年4月時点で1食あたり429円に達し、13カ月連続で過去最高値を更新しました。前月（421円）から8円の上昇、特に1年前の2024年4月（321円）からは実に108円（33.6％）もの大幅な増加となり、前年同月比で23カ月連続のプラスを記録。この前年からの増加額は、過去10年間で最大です。この「カレーライス物価」は、家庭での物価高の影響を測る指標として注目されています。

2025年4月、1食429円に達し過去最高を更新したカレーライスのイメージ

カレーライス物価、上昇の要因と内訳分析

カレーライス物価を構成する主な費用を見ると、最も大きいのは「カレー具材」（肉・野菜）で、全体の約5割を占める215円（前年同月199円、+16円）でした。前月から2円上昇し、こちらも過去10年で最高値を更新しています。天候不順による収穫の遅れや、産地の切り替えに伴う品薄感から、特にニンジンやジャガイモといった野菜類の大幅な値上がりが影響しました。

続く「ごはん」（ライス）価格は、コメの店頭価格の高止まりを背景に、前年同月（93円）から92円増の185円と大きく上昇し、過去最高を更新しました。炊飯器の使用やガス代などを含む「水道光熱費」（4円）、「カレールー」（25円）の価格に変動はありませんでした。

カレーライス物価指数の推移と物価高の実感

帝国データバンクが独自に算出した「カレーライス物価指数」（2020年平均を基準100とする）を見ると、2025年4月は156.7となりました。これは、カレーライス物価が過去5年間でおよそ6割値上がりしたことを示しています。さらに、10年前の2015年4月（255円）と比較すると、約7割もの大幅な値上がりとなり、食卓における物価高の勢いが加速している状況が浮き彫りになっています。

2025年4月までのカレーライス物価と物価指数の上昇率を示すグラフ（全国平均）

同指数の前年同月比は33.6％の上昇となり、23カ月連続でプラスを記録しました。この上昇幅は、2015年以降で最も大きいものであり、家計への負担増を示唆しています。

まとめ：カレーライス物価の高止まりが家計に与える影響

今回の調査結果から、2025年4月におけるカレーライス物価が過去最高値を更新し、特にコメと野菜価格の高騰がその主因であることが改めて示されました。指数で見ても過去10年で約7割の上昇となっており、身近な食卓での物価高が加速している状況が確認できます。この傾向は、今後の家計における食品支出にさらなる影響を与える可能性があります。