6月11日夕方に行われた国会での党首討論で、石破茂首相と国民民主党の玉木雄一郎代表の間で、税収の使途を巡る激しいやり取りがあった。特に玉木氏が税収上振れ分の利用について「選挙前にばら撒きか」と指摘したことに対し、首相が感情的に反論する場面が見られた。
玉木代表からの問題提起
閉会間際の最後の質問者として登壇した玉木代表は、税収の上振れ分は「自民党のものでも公明党のものでもない」「一生懸命働いてる国民の納税者のものだ」と主張。もし還元すべき税収があるならば「選挙前にバラ撒くのではなく、納税者に減税でお返しするのが筋ではないか」と石破首相に問いただした。
石破首相の感情的な反論
この玉木代表の指摘に対し、石破首相は突如ヒートアップ。「私どもは税収が自民党与党のものだなどと思ったことは一度もございません!」と語気を荒げ、「そのような侮辱はやめていただきたい!」と強く反論した。
国会党首討論にて税収の使途を巡る質疑で熱弁を振るう石破茂首相
首相が語る税収への認識
さらに首相は、「自分たちのものだから国民にバラまく?そのようなことを考えたことは一度もない。それは国民の血税だ」と重ねて否定。政府としては「一生懸命、額に汗して働いた方々の所得が増えるよう、御党(国民民主党)のご意見も取り入れながら取り組んできた」とし、国民にばら撒く意図はないことを強調した。同時に、現在の物価高の状況を踏まえ、「本当に困っている方々にきちんとした手当てができるような政策を実現する」と述べ、税収の活用方針を説明した。
この日の党首討論では、税収の活用方法、特に「選挙前のばら撒き」の可能性を巡り、国民民主党の玉木代表が問題を提起し、これに対し石破首相が感情を露わにして反論するという一幕が見られ、国会の質疑における緊迫した空気を浮き彫りにした。