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【6月11日 AFP】ドナルド・トランプ米大統領は10日、ロサンゼルスで不法移民の摘発をきっかけに抗議デモが数日続いたのを受け、同市が「外敵」に侵略されていると主張し、「解放」すると表明した。
トランプ氏は、国内最大級の陸軍基地の一つ、ノースカロライナ州にあるフォートブラッグ陸軍基地で行った強硬な演説で、抗議デモの参加者を「動物」と呼び、兵士らに対し、カリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事とジョー・バイデン前大統領へのブーイングを促した。
カリフォルニア州当局は事態を悪化させるだけで不要だと主張しているが、トランプ氏は海兵隊員700人を含む数千人の部隊をロサンゼルスに派遣した。
ニューサム氏は、トランプ氏の行動を「独裁的」と非難した。
トランプ氏は兵士らに対し、「この無政府状態は容認できない。われわれは連邦捜査官への攻撃を許さない。米国の都市が外敵に侵略・征服されるのは許さない」と強調。抗議デモの参加者を「他国の国旗を誇らしげに掲げる動物」と呼んだ。
「カリフォルニア州で起きているのは、平和と公共の秩序、そして国家主権に対する本格的な攻撃だ。外国の旗を掲げた暴徒たちが、外国によるわが国への侵略を継続することを目的として実行しているものだ」と訴えた。
トランプ氏は、抗議デモを「制御されていない不法移民」と結び付け、この件をめぐって繰り返し批判してきた欧州に対しても、行動を促した。
トランプ氏は「今や全世界が目にしているように、制御されていない移民は混沌(こんとん)、機能不全、無秩序をもたらす」と主張。
「そしてご存じだろうか? 欧州でも同じことが起きている。欧州の多くの国で同じことが起きている。手遅れになる前に、行動を起こすべきだ」と呼び掛けた。(c)AFPBB News