農林水産省は12日までに、競争入札による政府備蓄米の流通に関し、5月25日時点の調査結果を公表した。
3、4月の競争入札で落札された31万2296トンのうち、小売業者には12.8%に当たる3万9994トンが流通。飲食店などの外食業者に加え、総菜・弁当の持ち帰りといった「中食」を含めても20.4%にとどまった。小売業者に直接売り渡す随意契約による放出と比べ、流通の遅れが目立つ。
競争入札の備蓄米は、政府から買い受けた集荷業者が、精米などを行う卸売業者を通じて小売業者に売り渡す。小泉進次郎農水相は今月12日、「段階を追って流していくと、このように遅く、届かない現状があるのは否めない」と指摘。「入札米を今抱えてる方々に、早く出してもらえる環境を、あらゆる手段を駆使してつくっていきたい」と述べた。