映画『国宝』、歌舞伎界でも注目の的:片岡孝太郎・千之助親子の視点

映画「国宝」が6月6日に公開されて以来、歌舞伎俳優界隈でも大きな話題となっています。主演に吉沢亮、横浜流星を迎え、人間国宝を目指す二人の歌舞伎俳優の半生を描いたこの一大叙事詩は、渡辺謙や寺島しのぶといった豪華キャストが出演し、カンヌ国際映画祭でのスタンディングオベーションでも注目を集めました。このような背景の中、歌舞伎界の現役俳優である片岡孝太郎氏、そしてその長男・片岡千之助氏が、自身のブログやSNSで映画に言及し、読者の関心を集めています。

片岡孝太郎が見る「人間国宝」と映画の話題

片岡孝太郎氏(57)は自身のブログを更新し、映画「国宝」について綴りました。同氏の父は歌舞伎の人間国宝である片岡仁左衛門氏(80)です。孝太郎氏は、「うちに国宝おりますが、歌舞伎の人間国宝とはその人物が歌舞伎を演じている時が国宝になります。普段は人間国宝でなく、普通の人なんです」と、歌舞伎における人間国宝の定義について触れながら、自身の身近に「本物の国宝」がいることについて述べました。

人間国宝 片岡仁左衛門氏(中央)と息子・孝太郎氏、孫・千之助氏のスリーショット人間国宝 片岡仁左衛門氏(中央)と息子・孝太郎氏、孫・千之助氏のスリーショット

その上で、映画が歌舞伎界にもたらす影響に言及。「それはさて置き、いま歌舞伎座の楽屋では映画『国宝』の話題でいっぱいです。コレから観る人もいれば観て感動してもう一度観ると言っている人もあるくらい盛り上がっています」と、歌舞伎俳優たちの間でも映画が盛んに語られている現状を伝えました。「僕も予定立てなきゃ…話題にのれなくなっちゃう」と綴るなど、自身も早く鑑賞したいという心境を覗かせています。

片岡千之助氏のユーモラスな投稿

孝太郎氏の長男で、同じく歌舞伎俳優の片岡千之助氏(24)も、6月12日に自身のX(旧ツイッター)を更新し、映画「国宝」について投稿しました。千之助氏は「ふと、『国宝』をリアルの方の国宝と15年ぶりくらいに映画デート兼ねていこうかなんて。笑 ないか笑笑」と、ユーモアを交えながら、自身の祖父である人間国宝・片岡仁左衛門氏と一緒に映画を観に行こうかと考えている心境を明かしました。

片岡千之助氏、祖父・仁左衛門氏との「映画デート」投稿で話題に片岡千之助氏、祖父・仁左衛門氏との「映画デート」投稿で話題に

この投稿に対して、読者やファンからは「国宝と国宝観に行くって。凄すぎるにもほどがありますね」「うちに国宝おります…さらっと感慨深いお言葉」「『うちに国宝がおりますが、』という話は、孝太郎さん等の数少ない方しか言えない文章ですよね」といったコメントが寄せられました。現実の人間国宝を家族に持つ、歌舞伎俳優ならではの視点と、そのユーモアが多くの共感を呼びました。

まとめ

映画「国宝」は、歌舞伎の世界を描いた作品として、実際にその世界に生きる人々、特に人間国宝を身近に持つ片岡孝太郎氏や片岡千之助氏といった俳優たちからも高い関心を集めています。歌舞伎座の楽屋での活発な議論や、人間国宝である父・祖父との関係性に触れたSNS投稿は、フィクションである映画が現実の文化や社会に波及する様子を示しており、映画と現実の歌舞伎界との興味深いつながりを浮き彫りにしています。

参照元

  • 片岡孝太郎オフィシャルブログ (具体的な記事URLは元の記事にないためブログ全体を指す)
  • 片岡千之助氏 公式X (旧Twitter) (具体的な投稿URLは元の記事にないためアカウント全体を指す)
  • 元の記事のSource link