6月7日、俳優の木村拓哉氏が自身のYouTubeチャンネルを更新し、うどんチェーン店「丸亀製麺」を訪れる動画を投稿した。動画内で木村氏が女性店員に対して見せた振る舞いが注目を集めている。この日の動画では、丸亀製麺と株式会社TOKIOの共創プロジェクトに関連し、TOKIOの国分太一氏がゲスト出演。木村氏は丸亀製麺を初めて訪れる様子が収められている。
丸亀製麺初体験となった木村氏は、釜揚げうどんを注文。天ぷらコーナーでは「きつねあげ」を追加するなど、初めての利用を楽しんだ。普段はうどんよりそば派だと話していた木村氏だが、実食すると何度も頷き、その美味しさを絶賛する様子が映し出されている。うどんを食べるというシンプルな内容にも関わらず、この動画は公開後すぐに大きな反響を呼び、6月12日時点で再生回数は360万回を超える驚異的な数字を記録している。
丸亀製麺を訪れた際の木村拓哉氏
動画の中で、木村氏はある女性店員に目を留め、「女優さんじゃないですよね？」と問いかける場面があった。彼女は紺色の制服を着ており、丸亀製麺の店舗に一人しかいないという特別な「麺職人」であることが分かった。そのことを知った木村氏は、「すっげーきれいな方」と驚きとともに称賛の言葉を述べている。女性店員へ気さくに声をかけた木村氏のこの対応に対し、YouTubeのコメント欄には多くのポジティブな反応が寄せられた。《いやらしさが全くない「綺麗な方ですね」がステキすぎる…！！》、《木村さん、さり気なく褒めるとかの声かけが、抜群だね》、《キムタクから、「女優さんじゃないですよね？すっげー綺麗な人」なんて言われたら一生忘れられないだろうなー》など、その言葉選びや自然な振る舞いを称賛する声があふれた。
昨今、たとえ褒め言葉であったとしても、女性の容姿に言及することは、その言い方次第でSNSでの炎上リスクを伴うことがある。しかし、木村氏は「女優さんじゃないですよね？」という素直な疑問形で会話を始め、その後にさりげなく称賛の言葉を付け加えている。ある芸能記者は、これは初対面の相手が不快に感じないようにするための、木村氏なりの配慮がうかがえる対応だったのではないかと分析している。
女性への気遣いが垣間見えた木村氏の振る舞い。一方で、かつてSMAPとして苦楽をともにした中居正広氏は、2024年12月末に元フジテレビの女性アナウンサーに対する性的なトラブルが報じられ、年明けの1月23日には芸能界を引退するという事態に至った。引退後も、3月31日にフジテレビなどが設置した第三者委員会によって、トラブルが性暴力と認定されるなど、批判的な注目を集め続けている。
中居氏は騒動以前、多くのバラエティ番組でMCとして活躍し、ゲスト出演した女性タレントと接する機会も多かったが、その言動には危うさが見られることもあった。2020年11月放送のバラエティ番組『ザ！ 世界仰天ニュース』（日本テレビ系）に菊地亜美氏が出演した際の例が挙げられる。菊地氏は出産から数カ月後の出演だったが、中居氏は自身の頬を両手でさすりながら「やっぱり（体型が）戻らないんですね？」と、産後の体型について言及。菊地氏が「ちょっと時間が足りなかった」と自虐的に返すと、中居氏はさらに「戻してから出るんじゃないの？」と発言した。このやり取りは当時、SNSで「気分悪い」といった不快感を示す声があがり、物議を醸した。中居氏は、菊地氏のようにバラエティ番組でイジられることのある女性に対して、容姿や体型といった少々デリケートな話題に言及することがしばしば見受けられたと前述の芸能記者は指摘する。
このように、過去に“体型イジり”のような発言も見られた中居氏と、今回の木村氏の女性店員に対する接し方は、極めて対照的であったと言える。木村氏は男女問わず、相手の外見に直接的に言及する場面が比較的少ない傾向にある。今回の丸亀製麺での件も、こうした木村氏の長年のイメージが背景にあり、視聴者からは自然で配慮のある感想のように受け止められたのかもしれない。
中居氏のトラブル発覚以降、結婚後も女性とのスキャンダルがなく、Instagramなどで長女のCocomi氏や次女のKoki,氏といった娘たちから慕われる様子がうかがえることから、家族を大切にする木村氏を改めて評価する声が増えている。今回の丸亀製麺での動画は、そうした木村氏の好感度をさらに高めると同時に、中居氏との振る舞いの差が際立って見えた人も多かったようだ。1990年代から2000年代前半にかけて人気の高さから、“平成を抱いた男”とまで称された木村氏。令和の時代になっても、特に女性からの支持は揺るぎないものがあると言えるだろう。
