『あなたを奪ったその日から』第9話:明かされた食品事故の「真相」と衝撃のトリプル土下座

俳優・北川景子が主演を務めるカンテレ・フジテレビ系月10ドラマ『あなたを奪ったその日から』の第9話が16日に放送され、物語の核心である食品事故の「真相」がついに明かされました。

今作は、食品事故で愛娘・灯を失った母親・中越紘海(北川)が、事故を起こした惣菜店「YUKIデリ」の社長・結城旭(大森南朋)への復讐を誓い、彼の次女・萌子を誘拐するという壮絶なストーリーを描いています。時が経ち、萌子は紘海の娘・美海として育てられ、中学生になりました。紘海は素性を隠して旭の会社に入社し、彼に近づく中で、旭が必ずしも悪人ではなく、事故遺族への償いを強く意識していることを知ります。やがて、紘海の正体は旭に知られることとなりました。

北川景子演じる中越紘海、『あなたを奪ったその日から』第9話より。食品事故の真相と対峙する表情。北川景子演じる中越紘海、『あなたを奪ったその日から』第9話より。食品事故の真相と対峙する表情。

第9話では、ついに食品事故の真相が語られる場面が描かれました。結城家に「(事故で亡くなった)皆川灯の母」として訪れた紘海、そして週刊誌記者の東砂羽(仁村紗和)も同席するなか、旭の口から真実が明かされました。

食品事故の「真実」とは

語られた内容によると、「YUKIデリ」は開業当初小さな惣菜屋でしたが、拡大してセントラルキッチンでの調理に移行していました。しかし、1号店は特別な存在であり、砂羽の父・鷲尾勇(水澤紳吾)が料理責任者でした。事故当日、6店舗目の出店話がまとまり現場に目が行き届かない状況で、1号店も多忙を極めていました。そこで急きょ、ヘルプのスタッフが入ることになったのです。そのヘルプスタッフこそが、旭の長女・梨々子(平祐奈)でした。作業に慣れていなかった梨々子が、誤ってピザにエビを混入させてしまったのです。娘を守るため、旭は「このことは絶対誰にも言うな。全部忘れなさい」と真実を隠蔽したのでした。

父・旭の告白と、衝撃の「トリプル土下座」

旭は自らの罪を認めました。「私は2つの罪を犯しました」「1つは責任者としての管理ミス、もう1つは、娘かわいさに真実を隠したことです」と告白し、さらに謝罪の言葉を述べました。「中越さんを見ていて、やっと気づきました。私が娘を大事に思うように、灯ちゃんもまたご両親にとってかけがえのない娘さんだったということを…」。その場に、元妻の江身子(鶴田真由)、そして梨々子も現れ、「本当に、本当に申し訳ありませんでした」と、結城家の家族3人が並んで土下座を行ったのです。

この衝撃的な光景に対し、紘海は「なんなんですか、これ。やめてください」「やめてー!」と絶叫。「謝って、どんな気分ですか?それで気が済みましたか?あなた方には謝る相手がいる。でも、私には、灯はもういないんです。謝れないんです」「あなた方は終われても、私はずっと終われないんです」と、抑えきれない感情をぶつけました。

この強烈なシーンは視聴者に大きな波紋を呼び起こし、SNSなどでは「トリプル土下座…」「土下座3親子」「令和で3人土下座、初めて観たわ」と騒然となりました。一方で、紘海自身も復讐のために誘拐という罪を犯し、美海を欺いて育ててきた複雑な立場にあることから、「同情してしまう人物が多すぎて辛い」「全部が全部辛すぎんか?」など、登場人物たちの業と苦悩に対する様々な声が飛び交いました。

第9話では、食品事故の「真相」という物語の根幹が明らかになるとともに、関係者それぞれの複雑な感情がむき出しになりました。特に、衝撃的な「トリプル土下座」とその後の紘海の叫びは、視聴者に深い問いを投げかけました。登場人物それぞれの業と苦悩が交錯するなか、物語は最終章へと向かいます。