昨年12月に亡くなった中山美穂さんのデビュー40周年を祝うスペシャルライブ「40th Anniversary Concert-Un-~P.S.I LOVE YOU」が、6月18日に東京・渋谷のNHKホールで開催されました。会場は満席となり、ファンにとって忘れられない感動的な一夜となりました。このイベントでは、小泉今日子さん(キョンキョン)とロックバンド「FLYNG KIDS」のボーカル浜崎貴司さんがサプライズゲストとして出演し、大きな驚きと喜びを与えました。ライブに参加したファンからは、「男性も女性もみんなが嗚咽(おえつ)した『号泣ライブ』だった」との声が多く聞かれ、日本中に愛された”みぽりん”への深い追悼と感謝が示されました。
コンサートの構成とサプライズゲスト
午後6時に開演したこの記念ライブは、二部構成で進行しました。前半は、中山美穂さんがNHKに出演した際の貴重な映像が上映されました。特に、NHK紅白歌合戦に7年連続(1988年~94年)出場した際のパフォーマンス映像が1曲ずつ、合計7曲にわたって放映され、当時の熱狂が蘇りました。YouTubeなどではなかなか見られないこれらのアーカイブ映像は、長年のファンにとってまさに珠玉の時間となりました。第2部では、中山さんのコンサートを支えたバックバンドによる生演奏が予定されており、彼女の楽曲が生のサウンドで届けられる演出でした。そして、この特別なステージに小泉今日子さんと浜崎貴司さんがサプライズで登場。会場からはどよめきと割れんばかりの拍手が起こり、共演者たちの存在がライブにさらなる彩りを加えました。
会場に溢れた感動とファンの声
ライブ終了後、NHKホールの前には興奮冷めやらぬ大勢のファンが集まりました。千葉市から訪れたという51歳の女性は、この日のライブについて「今日はもう、号泣大会でした。男性も嗚咽していた。懐かしさと、もうナマでは聞けないんだという気持ちが入り交じって、何度も泣けました」と、込み上げる感情を抑えながら語りました。彼女によれば、第1部の最初にミッツマングローブさんがVTRで中山さんのキャリアを紹介したことも、感動を深める一因だったとのことです。会場の多くの人々が、それぞれの形で中山美穂さんとの思い出を振り返り、彼女の音楽と存在が今なお多くの人々の心に生き続けていることを実感した夜となりました。
中山美穂 40周年記念ライブ終演後、NHKホール前でコンサートポスターを背景に写真撮影するファンたち
NHKホールの前では、中山美穂さんのシングルのジャケットをデザインしたキーホルダーをまとめて購入したという別の女性が、X(旧ツイッター)で知り合った男性とキーホルダーの交換を行う約束をして待っていました。同じ曲のキーホルダーが重複したため交換相手を探したそうで、ファン同士の交流の場ともなっていました。ライブの感動を分かち合い、故人を偲ぶファンたちの姿が、改めて中山美穂さんの影響力の大きさを物語っていました。
結論:時代を超えて愛される歌声
中山美穂さんのデビュー40周年記念ライブは、単なる追悼イベントに留まらず、彼女が時代を超えてどれほど多くの人々に愛され、その楽曲がいかに深く心に刻まれているかを証明する機会となりました。サプライズゲストの登場や貴重なNHKアーカイブ映像の上映、そして何よりも会場全体を包み込んだファンたちの温かい涙と感動は、中山美穂さんのアーティストとしての偉大さ、そして人間的な魅力が今も色褪せていないことを強く印象付けました。