イスラエルのカッツ国防相は19日、イランのミサイル攻撃により南部ベエルシェバのソロカ病院で40人が負傷した事態を受け、イランの最高指導者アリ・ハメネイ師は「もはや存在を許されない」と強く非難しました。
カッツ国防相、非難の詳細
カッツ氏はテルアビブ近郊での記者会見で、「ハメネイ師はイスラエルの破壊を望むと公言し、病院攻撃を自ら命じた」「このような人物はもはや存在を許されるべきではない」と語り、改めて強硬な姿勢を示しました。今回の発言は、イランの攻撃に対するイスラエル側の強い憤りを示すものです。
イスラエルのネタニヤフ首相とカッツ国防相、他の閣僚ら(2025年6月11日撮影)
ネタニヤフ首相の見解
同日、ベエルシェバを訪問したネタニヤフ首相は、ハメネイ師に関する質問に対し、「誰も免責されないことは明確にしてきた」「ただし、戦争においては言葉を慎重に選び、行動を正確に実行することが重要だ」と述べ、直接的な言及を避けつつも含みを持たせました。これはイスラエルの公式な立場を示すものとして注目されています。
米高官による暗殺計画の情報
15日、匿名を条件にAFPの取材に応じた米政府高官は、ドナルド・トランプ前大統領がイスラエルによるイラン最高指導者暗殺計画を把握し、それに反対した上で、イスラエルに対し実行しないよう伝達したと明らかにしました。この情報は、水面下での動きを示唆するものです。
ネタニヤフ首相、暗殺の可能性を排除せず
ネタニヤフ首相は米高官の発言について肯定も否定もしませんでしたが、16日のテレビインタビューでは、1989年からイランを統治するハメネイ師を殺害すれば、両国間の「紛争は終結する」と述べ、暗殺計画を実行に移す可能性を排除しない考えを示唆しました。
トランプ氏のソーシャルメディア投稿
トランプ氏は17日、自身のソーシャルメディア上で、「いわゆる『最高指導者』が隠れている場所を正確に把握している。格好の標的だが、そこにいれば安全だ。少なくとも今のところ、彼を排除(殺害!)するつもりはない」と投稿し、独自の視点を示しました。
一連の発言は、イランによるイスラエルへの攻撃と、それに対するイスラエル側の強い報復意思、さらには最高指導者ハメネイ師という核心に対する見方の違いが浮き彫りになっています。関係各国の指導者たちの言動は、緊迫する中東情勢の行方に引き続き影響を与えるものとみられます。
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