TOKIOの国分太一氏（50）が6月20日、コンプライアンス違反行為があったとして、無期限での活動休止を株式会社TOKIOおよびエージェント契約を結ぶSTARTO ENTERTAINMENTの公式サイトを通じて発表した。この決定に伴い、国分氏が約30年にわたりレギュラー出演してきた日本テレビ系人気番組「ザ！鉄腕！DASH！！」からの降板も正式に決定した。
番組を放送する日本テレビは同日、事態を受けて緊急記者会見を開いた。しかし、会見では、プライバシー保護を理由に、国分氏の具体的なコンプライアンス違反事案に関する詳細な説明はほとんど行われなかった。番組は今後も継続される方針が示されたものの、違反内容の真相が不明瞭なまま会見は終了し、多くの疑問を残す結果となった。
クリーンなイメージで知られ、特に福島県でのチャリティー活動などにも尽力してきた国分氏のコンプライアンス違反発覚は、世間に大きな衝撃を与えている。国分氏本人は公式サイトに掲載した謝罪コメントで、「自分自身が置かれている立場への自覚不足、考えの甘さや慢心、行動の至らなさが全ての原因」であると述べ、ファンに向けて深く謝罪した。株式会社TOKIOの代表取締役社長である城島茂氏（54）もコメントを発表し、国分氏本人との協議の結果としての無期限活動休止決定であることを説明。今後の活動については「現時点では一切未定」とした。
具体的な違反内容は公表されていないが、複数の関係者によると、セクシャルハラスメントに類する内容である可能性が示唆されている。日本テレビ側がこの事案を把握したのは5月27日だったという。会見に臨んだ同局の福田博之社長（63）は、コンプライアンス違反に該当する行為は「複数回」あったと説明した一方で、具体的な内容や行為が行われた時期については「プライバシー保護の観点から申し上げることはできません」と明言を避けた。「セクハラやパワハラに当たるのか」という質問に対しても同様の理由で回答を拒否し、「ザ！鉄腕！DASH！！」との直接的な関わりについても「なんとも申し上げられません」と詳細な説明は行わなかった。ただし、刑事告訴に至るような事案ではないこと、同局社員との事案の関係性、反社会勢力との関わりについては強く否定した。
国分氏はこの日までに複数の外部弁護士からヒアリングを受けていたとされる。日本テレビが降板を打診したのは18日であり、国分氏本人はその際に「本当に申し訳ないと思っている」などと話したという。降板は同日の取締役会で承認されたが、一タレントの降板が取締役会で議論され、さらに社長が会見を開くという対応は極めて異例である。事案については総務省にも報告が行われたことも明らかにされた。会見で「被害者はいない」との説明があったことから、すでに示談が成立している可能性も指摘されている。一部報道では、株式会社TOKIOが国分氏を解雇する可能性もあると伝えられたが、関係者は「無期限活動休止と発表された通り、現時点で解雇の可能性はありません」とこれを否定した。
「ザ！鉄腕！DASH！！」は1995年から放送が続く長寿人気番組であり、STARTO社所属の後輩タレントも多数出演している。事案把握から今回の発表までに3回の放送があり、国分氏の出演シーンは差し替えなどの対応が取られていた。今回の事案に国分氏以外の出演者が関与している事実は確認されていないという。日本テレビの福田社長は、国分氏の起用について「起用の責任を感じている」と述べ、STARTO社タレントの今後の起用方針については「今後検討する」とした。
今回の国分氏の活動休止は、TOKIOにとって過去のメンバーの契約解除や脱退に続く大きな試練となる。メンバーの松岡昌宏氏（48）は、21日から上演される主演舞台の準備を進めており、座長として自身の役割に集中している様子だと伝えられている。城島氏、松岡氏の両名は、今回の件を冷静に受け止め、それぞれの仕事に真摯に向き合っていくとみられている。
コンプライアンス違反による活動休止を発表し、うつむく国分太一氏
過去には山口達也氏（53）が不祥事によりグループを脱退・退所し、長瀬智也氏（46）も自身の活動のためにグループから脱退している。度重なるメンバーの離脱を経て、城島氏、国分氏、松岡氏の3人で「株式会社TOKIO」を設立し活動を続けてきた矢先の出来事となった。特に国分氏は同社の副社長を務め、関連会社「株式会社TOKIO－BA」の社長にも就任するなど、リーダーの城島氏と共にTOKIOの新たな形態を牽引する立場にあった。今回の事態が、今後の株式会社TOKIO、そして残るメンバーの活動にどのような影響を与えるのか、その動向が注目される。
