国分太一氏、『鉄腕DASH』降板へ 日本テレビ会見、詳細不明瞭で紛糾

日本テレビは20日、人気グループTOKIOの国分太一氏が、同局の看板番組『ザ!鉄腕!DASH!』(日曜午後7時)を降板すると発表した。これは、国分氏に過去「複数のコンプライアンス上の問題行為が確認された」ことを理由としている。同日午後に行われた日本テレビの記者会見では、福田博之社長が降板に至った経緯を説明したが、問題の詳細については「プライバシー保護の観点からお答えできない」との回答を繰り返し、会見は終始、釈然としないまま紛糾した。

日本テレビの福田博之社長が国分太一氏の番組降板について記者会見で説明する様子

日本テレビはこの日朝、「タレント国分太一氏の弊社番組降板に関するお知らせ」という文書を公表し、「過去にコンプライアンス上の問題行為が複数あったことを確認した。これを受けて、弊社の番組に国分氏の出演を継続することは適切でないと判断し、番組降板を決定した」と正式に発表した。

午後1時から東京・汐留の日本テレビで行われた記者会見には、福田博之社長が出席。「(国分氏について)過去に複数のコンプライアンス上問題のある行為が認められた」と述べ、臨時の取締役会で降板を決定した経緯を説明した。国分氏本人にはすでに連絡し、了承を得ているという。しかし、事案の詳細に関しては「本件に関わっている複数の人間のプライバシー保護の観点から、この場でお話しすることはできません」と繰り返した。

会見では、今回の事案が国分氏個人の問題であり、日本テレビ社員の処分予定はないこと、また、国分氏を刑事告訴するような事案ではないこと、反社会的勢力との関係はないことなどは明言された。しかし、具体的な問題行為の内容や、被害者の有無、暴力行為の有無など、核心に迫る質問に対しては、最後まで「プライバシー保護」を理由に詳細が伏せられた。

社長の説明が不明瞭であったため、会見は冒頭から紛糾した。「何が何だか全く分からない」「話にならない」と強く詳細説明を求める記者も現れ、他の質問を遮って追及を繰り返す場面も見られた。会見終盤には、動画撮影に関する記者と運営側の間で一時的な「退場騒動」に発展するなど、騒然とした雰囲気の中で進行した。

この大荒れとなった記者会見の模様はネットでも中継され、視聴者からリアルタイムでコメントが殺到した。詳細を追及する記者の態度に対しては、「もっとやれ」「記者のレベルが低すぎる」といった擁護論と批判論、「これはこの記者の言う通り」「言い方はともかく正論」といった意見や、「同じ質問しても答えは一緒だろ」「ガチンコ記者会見」といった感想など、ネット上でもさまざまな反応があり、評価が二分する結果となった。

今回の日本テレビによる国分太一氏の番組降板発表は、その理由として「複数のコンプライアンス問題」が挙げられたものの、肝心の事案の詳細がプライバシーを理由に一切明かされないまま会見が終了した。これにより、事態の全容は依然として不明瞭なままとなり、多くの疑問を残す結果となっている。

ENCOUNT編集部