2ちゃんねる創設者であるひろゆき氏は、人生を豊かにするためのお金の使い方について独自の視点を持っています。「その出費が自分に良いリターンをもたらすか」という投資思考を常に持つべきだと提唱しており、特に「大金が溶けてリターンが見込めない『あの場所』」への出費は最も無駄なものだと断言しています。この記事では、ひろゆき氏の著書『貧しい金持ち、豊かな貧乏人』に基づき、無駄を省き、賢くお金を使うことで人生を豊かにする方法を探ります。
ひろゆき氏が語るお金の使い方:積み重ねられた日本円のイメージ
ひろゆき流「最低水準」の見つけ方
ひろゆき氏がお金を使う上で重視しているのは、「そのジャンルにおける最低水準」を知ることです。ネット通販やスーパーで何かを購入する際、彼はまず一番安いものを試してみるというポリシーを持っています。これは、その最低価格のもので自分が満足できるかどうかを判断するためです。もし不満がなければ、それは自分にとって十分な品質であり、それ以上の価格を払う必要はないと判断します。不十分に感じた場合は、次に一段階だけ上のものを試すという方法を取ります。この方法により、自分にとって必要な品質を見極め、不要なコストを徹底的に削減できると考えます。
実例で見るコスト削減術
この「最低水準を知る」考え方は、日用品から大きな買い物、さらには旅行に至るまで応用可能です。例えば、洗濯洗剤に求めるのは衣類の汚れ落ちだけであり、一番安いものでもほぼ問題なく目的を達成できるため、それで十分だとします。一方、缶詰のコーンなど、安いものだと食感が期待外れの場合があり、その場合は少し高めのものを選ぶといった柔軟性も持ち合わせています。
初めての一人暮らしで部屋を探した際も、まず最も家賃が安い物件から内見しました。シャワーのみで浴槽がなく、冬は寒そうだと感じたため、次に安い浴槽付きの物件を選び、そこで不自由なく暮らしました。これは「最低から2番目」のレベルが自分にとっての最低許容水準だった例です。
旅行先のホテル選びでも、そのエリアの最安値を探すのが基本です。ホテルはあくまで「寝る場所」と捉えており、眠れる環境であればそれで事足りるからです。かつてアフリカのマラウイでAirbnbの最安値の宿に泊まった際には、室内にゴキブリが多数出現したものの、彼は気にせず眠ることができたといいます。これは人生で経験した最低レベルの宿だったと語りつつも、再利用を求められても平気だと述べています。このように自分が許容できる最低水準を把握していれば、それ以上の余計なコストを払う必要がなくなるのです。
豊かな人生を送るための「投資思考」
ひろゆき氏のお金の使い方哲学の根底にあるのは、「その出費が自分に良いリターンをもたらすか」という投資思考です。単に物を買う、サービスを利用するというだけでなく、それが自分の知識、経験、健康、時間の節約など、将来的に何らかのプラスにつながるかを常に意識します。この視点を持つことで、表面的な満足感や見栄のための出費、あるいは一時的な快楽に大金を費やすことの無駄が見えてきます。特に、投じたお金が文字通り溶けてなくなり、自身の成長や生活の質の向上に全く寄与しないような場所への出費は、最も避けるべき「無駄遣いの最たるもの」であると指摘しています。自分の許容できる「最低水準」を知り、不必要な出費を削ることは、単なる節約に留まらず、本当に価値のあるもの、自分にとってリターンをもたらすものにお金を使うための重要なステップと言えるでしょう。
結論
ひろゆき氏が提案する賢いお金の使い方は、まず自分にとって必要な最低限の品質やサービスレベルを知ることから始まります。最も安いものから試すことで自分の許容範囲を見極め、不必要な支出を徹底的に省く。そして、その浮いたお金を、自分の将来にポジティブなリターンをもたらすものへと投資する。この「最低水準の見極め」と「投資思考」の組み合わせこそが、無駄な出費を避け、限られたお金を最大限に活かし、結果として人生をより豊かに送るための鍵となります。自分が何に価値を感じ、何にリターンを求めるのかを明確にすることが、賢いお金の使い方への第一歩となるでしょう。
参考資料
- ひろゆき『貧しい金持ち、豊かな貧乏人』徳間書店
- Yahoo!ニュース掲載記事