米軍、イラン核施設へ空爆実施 トランプ氏発表で中東緊迫化

ドナルド・トランプ米大統領は21日夜(日本時間22日午前)、アメリカ軍がイラン国内3カ所の核施設を空爆したと発表した。この電撃的な軍事行動は、すでにイスラエルとイランの間で10日間にわたり続いていた戦闘に新たな局面をもたらし、中東地域の緊張を一層高めている。ホワイトハウスでのテレビ演説で、トランプ大統領は「イランの主要な核濃縮施設は、完全かつ徹底的に抹消された」と断言した。アメリカ政府関係者によると、攻撃には米軍のB-2ステルス爆撃機が使用されたという。BBCがアメリカで提携するCBSニュースが報じたところでは、アメリカ政府は攻撃に先立ち、21日の時点でイラン政府に「外交的」に接触し、攻撃の目的が核施設の破壊のみであり、「体制転換の取り組みは計画していない」と伝えていたとされる。

米軍によるイラン核施設への攻撃発表

トランプ大統領は演説に先立ち、自身のソーシャルメディア「トゥルース・ソーシャル」に、「我々は、フォルド、ナタンズ、イスファハンを含むイランの核施設三つに対する攻撃を成功させ、完了した。すべての飛行機はもはや、イラン領空の外に出ている」と投稿した。

大統領はさらに、フォルド施設には搭載していた「爆弾すべて」を投下したとし、爆撃機はいずれもアメリカへ帰還中だと述べた。「これはアメリカ合衆国とイスラエルと世界にとって、歴史的な瞬間だ」と強調し、「イランは今や、この戦争終結に合意しなくてはならない」と訴えた。トランプ氏はまた、情報関係のオープンソース・アカウントによる「フォルドはなくなった」という投稿を再投稿した。

イラン核施設への米軍攻撃について報告するトランプ米大統領と政権幹部(ホワイトハウス)イラン核施設への米軍攻撃について報告するトランプ米大統領と政権幹部(ホワイトハウス)

米国防総省幹部は、攻撃に使われたのは大型貫通爆弾(MOP)「GBU-57」だったことを認めた。一つの核施設に対し、この地中貫通爆弾(バンカーバスター)2発ずつを使用したという。

国際原子力機関(IAEA)は、攻撃後「周辺地域における放射線レベルの上昇は報告されていない」との声明を発表した。IAEAは「今後さらに情報が得られ次第、イラン国内の状況について追加の評価を行う」としている。

攻撃後の展開:イスラエルとイランの報復

トランプ氏の発表後も、22日朝にはイスラエルとイランが互いに攻撃を続けた。

イラン国営テレビは、イスラム革命防衛隊(IRGC)がイスラエル中部にあるベン・グリオン国際空港を長距離ミサイルで攻撃したと発表したと伝えた。軍事支援基地、司令拠点、生物研究センターなども攻撃したという情報もある。

これに対し、イスラエル国防軍(IDF)は、イラン西部の複数の「軍事目標」を攻撃したと明らかにした。IDFはさらに、イランからイスラエルへミサイルが発射されたと発表。イスラエル救急当局によると、この攻撃で16人が負傷した。

テルアヴィヴで取材するルーシー・ウィリアムソンBBC中東特派員によると、テルアヴィヴの高級住宅地ラマト・アヴィヴ地区では、複数の集合住宅などがイランの攻撃によって破壊された。

イラン当局の反応とイスラエルの称賛

イラン・イスファハンの現地当局幹部は、トランプ氏の空爆発表後まもなく、「ナタンズとイスファハンで複数の爆発が聞こえた。イスファハンとナタンズの核施設の近くで、攻撃を見た」と明らかにした。

イラン国営テレビの幹部は、攻撃された核施設3カ所から職員や機材などを「少し前」に退避させていたと発言。トランプ氏の発表が事実であったとしても、「物質はすでに持ち出されていたので、大打撃ではない」と述べ、被害を軽微であると主張した。

イランのタスニム通信によると、中部コムの危機管理当局者も、「フォルド核施設の一部が空から攻撃された」と認めた。

ロイター通信によると、イスラエル政府関係者は公共放送カンに対し、アメリカによるイラン核施設攻撃について、アメリカとイスラエルは「全面的に連携」していたと話した。

イラン原子力庁(AEOI)は、アメリカによる攻撃を「野蛮な襲撃」として強く非難した。また、国際原子力機関(IAEA)についても、「無関心で、共犯的でさえある」と非難した。AEOIは国際社会に対し、「この攻撃を非難し、イランの正当な立場を支持するよう」呼びかけ、「敵の悪意ある計画にもかかわらず」、科学者と専門家たちは「我が国の原子力産業を前進させ続ける」と強調した。AEOIは今回の攻撃を受けて「必要な措置」を講じるとし、その中には「法的措置」も含まれるとしている。

イランのセイエド・アッバス・アラグチ外相は、アメリカによる攻撃を「言語道断だ」と強く非難し、イランは「主権を守るため、あらゆる選択肢を」用意していると述べた。アラグチ外相は自身のソーシャルメディア「X」への投稿で「今朝の出来事は言語道断であり、永続的な影響をもたらす。国連のすべての加盟国はそれぞれ、この極めて危険で無法かつ犯罪的な行為に危機感を抱くべきだ」と強調した。外相はさらに、アメリカが国連安全保障理事会の理事国でありながら「国連憲章に対する重大な違反を犯した」とも批判した。

イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は、アメリカによるイランの核施設への攻撃を受け、声明を発表。「トランプ大統領と私は、よくこの言葉を口にする。『力による平和』と。まず力があり、それから平和が訪れる」「そして今夜、トランプ大統領とアメリカ合衆国は、実に力強い行動を取った」と述べ、アメリカの行動を称賛した。

複数のアメリカ政府関係者はここ数日、CBSに対して、イランの最高指導者アリ・ハメネイ師殺害にトランプ大統領は反対したと話していた。

トランプ大統領、改めて攻撃目的を強調

トランプ大統領は、イランの核施設攻撃をソーシャルメディアで発表した後、21日夜にホワイトハウスで約4分間のテレビ演説を行った。「我々の目的はイランの核能力の破壊だった」と述べ、今回の爆撃を「壮大な軍事的成功」と表現した。演説の最中、J・D・ヴァンス副大統領、マルコ・ルビオ国務長官、ピート・ヘグセス国防長官が、大統領の後ろに並んだ。

トランプ氏は、今回の攻撃の目的は「世界最大のテロ支援国家がもたらす核の脅威を阻止することだった」と述べ、「中東で周囲を威圧するイランは今や、和平を受け入れなくてはならない」と強調した。

トランプ大統領は、アメリカがフォルド、ナタンズ、イスファハンの核施設を攻撃したと改めて説明。「これらの名前は、この恐ろしい破壊的な事業が進む間、誰もが長年耳にしてきた」として、「イランの主要な核濃縮施設は、完全かつ徹底的に破壊された」と断言した。

今後の見通しについては、「平和が訪れるか、あるいはイランにとって、過去8日間で目にしてきたものよりはるかに大きい悲劇が訪れるかのどちらかだ」と警告。「念のために言うと、標的はまだたくさん残っている。今夜の攻撃は、間違いなく最も困難で、おそらく最も致命的なものだった」と述べた。

「だが、もし平和がすぐに訪れなければ、我々は他の標的にも、正確に、迅速に、そして巧みに攻撃を加える」とトランプ氏は重ねて警告した。

トランプ大統領はさらに、イランが核兵器を獲得しようとする取り組みについて「これを許さないと、ずっと前に決めていた」とも述べ、過去10年間一貫してこの立場を取ってきたのだと強調した。また、イランはイスラエルだけでなくアメリカにとっても脅威なのだと主張し、「イランは40年間、『アメリカに死を、イスラエルに死を』と繰り返してきた」と批判した。

また、イスラエルのネタニヤフ首相を称賛し、「イスラエルに対するこの恐ろしい脅威」を取り除くために、両国が「チーム」として協力したと述べた。

ホワイトハウスでの演説を終えた後、トランプ氏は再び「トゥルース・ソーシャル」に投稿。すべて大文字で、「イランによるアメリカ合衆国への一切の報復行為には、今晩目にしたよりはるかに大きい威力で反撃する」と警告した。

イラン国営メディアの報道と元米軍幹部の見解

一方、BBCペルシャ語のゴンチェチ・ハビビアザド記者によると、22日朝のイラン国営メディアは、フォルド施設を「破壊」したというのはトランプ氏の「はったり」だと伝え始めている。同記者によると国営メディアでは、「フォルドの出入り口のトンネル2本が損傷しただけ」だとアナウンサーが話したほか、複数の国営メディアは核施設への攻撃は「未確認の報告」に過ぎないと位置付けている。

フォルド施設の攻撃を先に認めていた中部コム州の危機管理当局報道官はその後、同州は「まったく落ち着いている」と述べた。そのほか、複数のイラン・メディアは、各地の爆発は「それほど大きくなかった」と主張している。

米国防総省や国務省の幹部を歴任したマーク・キミット元陸軍准将はBBCに対して、アメリカがイランの核施設に「大規模な攻撃」を行ったのは明白だとしつつも、被害の程度を確認するには正式な評価が必要だと述べた。そのうえでキミット氏は、フォルドの核施設に対して複数のいわゆる「バンカーバスター」が使用されたなら、「施設が機能停止に陥っている可能性の方が高い」と述べつつ、「恒久的に破壊されたとは、言いようがない」とも慎重な見方を示した。

米シンクタンク「民主主義防衛財団」の上級研究員ベナム・ベン・タレブル氏はBBCに対して、トランプ氏が発表したアメリカ軍の攻撃が成功したなら、「把握されていた」イランの核開発計画は「深い痛手」を負ったはずだと話した。タレブル氏は、アメリカによる攻撃の目的がイラン政権の「斬首」だとイラン政権が受け止めれば、最高指導者ハメネイ師は反撃する可能性があると指摘。「誇りと慢心と、ステータスを求める(イラン)政権」の野心が、対立の激化につながるかもしれないとしつつ、トランプ氏の相次ぐ発言にハメネイ師は緊張緩和の方策を見いだすかもしれないと述べた。

イスラエルの国内警戒強化と米軍の事前準備

米軍によるイラン攻撃の後、イスラエル国防軍(IDF)は声明で、国内の警戒態勢の強化を発表した。

「イスラエル・カッツ国防相の承認を得て、情勢評価に基づき、本日午前3時45分(日本時間22日午前9時45分)より、民間防衛軍司令部への指示内容がただちに変更されることが決まった」とIDFは述べ、「変更の一環として、国内全地域における活動レベルを『部分的および限定的な活動』から『必要不可欠な活動』へと移行する。指示には、教育活動、集会、職場での業務の禁止(ただし必要不可欠な分野を除く)が含まれる」と説明した。IDFはさらに、国民は民間防衛軍司令部の公式チャンネルで発表される指示に従う必要があると述べた。

アメリカ軍のB-2ステルス爆撃機は、大型貫通爆弾(MOP)「GBU-57」と呼ばれる3万ポンド(1万3608キロ)級の地中貫通爆弾(バンカーバスター)を搭載できる唯一の航空機とされている。複数の専門家は、イラン中部の山中の地下深くにあるフォルド核濃縮施設を破壊するにはこの爆弾が必要だと説明していた。フォルド施設は地表から約100メートルの深さに埋設され、強化コンクリートで保護されていると言われる。制空権において圧倒的に優位なイスラエルでも、フォルドのこの施設を破壊するための兵器は持っていないため、アメリカの支援が必要だと言われていた。

アメリカ軍の動きについては、今月18日までに少なくとも軍機30機をアメリカ本土からヨーロッパへ移動させたことが、BBCが確認したフライト追跡データで明らかになっていた。これらの航空機はすべて、戦闘機や爆撃機への空中給油を行うアメリカ軍のタンカー機。航空機を追跡するウェブサイト「フライトレーダー24」によると、少なくとも7機(すべてKC-135給油機)がスペイン、スコットランド、イングランドの米空軍基地に立ち寄った。

アメリカ軍はこのほか、空母「ニミッツ」を南シナ海から中東方面へ移動させている。ニミッツの艦載機には戦闘機部隊が含まれ、複数の誘導ミサイル駆逐艦が随伴している。また国防関係者3人が18日にロイター通信に話したところによると、アメリカ軍はF-16、F-22、F-35戦闘機を中東の基地に移動させている。これら戦闘機の給油には、ヨーロッパへ移動した空中給油機が使用可能。

国際社会の反応と米政界での賛否

国連のアントニオ・グテーレス事務総長は、「イランに対するアメリカの本日の武力行使に、強い懸念を抱いている」とソーシャルメディア「X」に投稿。「ただでさえ緊迫した状態にある地域にとって危険なエスカレーションで、国際的な平和と安全保障に対する直接的な脅威だ」と続けた。

事務総長はさらに、「この紛争が急速に制御不能となるリスクが高まっており、市民、地域、そして世界に壊滅的な結果をもたらす可能性がある」と懸念を示し、「(国連)加盟国には、状況悪化を防ぎ、国連憲章やその他の国際法のルールに基づく自分たちの義務を順守するよう呼びかける」と書いた。さらに、「この危機的な時に、混乱の連鎖を避けることが不可欠だ。軍事的解決策などあり得ない。唯一の道は外交で、唯一の希望は平和だ」と強調した。

アメリカ政界では、与党・共和党の重鎮、ミッチ・マコネル上院議員(ケンタッキー州選出)がトランプ氏の「決断力ある行動」をたたえ、「この機会を捉えることは戦争へのエスカレーションではなく、テヘランの戦争屋に対する賢明な対応だ。アメリカの決意をイランが誤解するようなことがあれば、愚かなことだ」と述べた。同じく共和党重鎮のリンジー・グレアム上院議員(サウスカロライナ州選出)も、「正しい判断」だとトランプ氏を称賛した上で、「イランの独裁体制はそれだけのことをしてきた」と述べた。

しかし、議会承認を得ていない大統領による武力行使命令を疑問視する声は共和党内からも出ており、トーマス・マッシー下院議員(ケンタッキー州選出)は「これは憲法違反だ」と述べた。

野党・民主党からは、批判が相次いでいる。上院情報委員会副委員長のマーク・ワーナー議員(ヴァージニア州選出)は、トランプ氏の決定によってまたしてもアメリカは「終わりのない」戦争に巻き込まれる恐れがあり、「今後何年間も、アメリカ人の命とリソースがそれに費やされる」可能性があると懸念を示した。ワーナー議員はさらにトランプ氏に、自分の目的や計画を連邦議会に報告するよう強く促し、アメリカが「不必要で避けられる紛争」に絶対に巻き込まれないようにする必要があると強調した。

下院の民主党院内総務のハキーム・ジェフリーズ議員(ニューヨーク州)は声明で、「イランはアメリカが敵と誓った相手で、そのイランが核能力を持つことは決して許されない。イスラエルには、イランによる攻撃が激化する中で自国を防衛する権利があり、我々のイスラエルの安全保障に対するコミットメントは揺るぎない」としたうえで、「戦争開始を宣言する権限は、アメリカ合衆国の連邦議会のみに属する。トランプ大統領およびその政権は、下院および上院の明確な承認なしに、イランに対する攻撃的な軍事行動に関与すべきではない」と指摘した。さらにジェフリーズ議員は、「イランの核開発の野望を恒久的に阻止する、より長期的で強固な合意に至るための積極的な外交こそ、現時点で最も適切な対応」だと呼びかけた。

民主党のサラ・ジェイコブス下院議員(カリフォルニア州)は、「この攻撃は、アメリカを新たな終わりのない、そして大勢が命を落とす戦争に巻き込む危険のある、事態の激化だ」と批判した。アレクサンドリア・オカシオ=コルテス下院議員(ニューヨーク州)も、「これは憲法および議会の戦争権限に対する重大な違反で、明確に弾劾の根拠となる。彼は衝動的に、私たちを何世代にもわたって巻き込むかもしれない、そんな戦争に乗り出すリスクを冒した」と、「X」に書いた。

イランが取り得る戦略的対応

BBCのフランク・ガードナー安全保障担当編集委員は、イランが今後取り得る戦略的対応として、三つの選択肢があるという見方を示す。

第一の選択肢「何もしない」:これを選べば、アメリカのこれ以上の攻撃を避けられるかもしれない。イランとしては外交的手段を選び、アメリカとの交渉に再び参加する道も開かれる。しかし、何も行動しなければ、これまでアメリカに対して強硬な警告を発してきたイラン政権が弱腰に見える恐れがある。アメリカからの攻撃継続のコストより、国民への統制力が低下するリスクの方が大きいと、政権が判断する可能性はある。

第二の選択肢「ただちに強力に反撃」:イランには、長年にわたり製造し隠してきた弾道ミサイルが、今も多数ある。中東地域にある約20のアメリカ軍基地から、標的を選ぶこともできる。また、多数の無人機や高速魚雷艇を用いた「群れ(スウォーム)」攻撃によって、アメリカ海軍の艦船を狙うことも可能だ。

第三の選択肢「自分たちに都合のいい時機を選んで後日報復する」:この場合、現在の緊張状態が沈静化するのを待ち、アメリカ軍基地の厳戒態勢が緩んだ時期を狙って奇襲を仕掛けることになる。

関連情報:イスラエルによるイラン核科学者殺害など

イランの核施設を攻撃したというトランプ大統領の発表に先立ち、イラン保健省は21日、6月13日に戦闘が始まって以降、イスラエルによる攻撃で400人以上が死亡し、3056人が負傷したと発表していた。イスラエル側は、イランの攻撃により25人が死亡し、2517人が負傷したと発表した。

イスラエルは21日、イラン中部コムで集合住宅を攻撃し、イラン高官を殺害したと発表。これがこの戦闘における「重要な転換点」だと位置づけた。IDFによると、この攻撃で殺されたサーエド・イザディ氏は、イスラム組織ハマスによる2023年10月7日のイスラエル奇襲攻撃の立案に深く関与していたという。

イランのアラグチ外相は21日、イスタンブールでトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領と会談。その中で、アメリカがこの戦闘に関与することは「非常に非常に危険なことだ」と強調した。

イランのメディアは、イスラエルによる攻撃で新たに核科学者が死亡したと伝えた。これによって、公式に確認された核科学者の死亡は10人に達した。

結論

アメリカ軍によるイラン核施設への空爆は、中東地域の不安定化を一層深める決定的な出来事となった。トランプ大統領は核能力の破壊を目的とする「歴史的な瞬間」と位置づけ、成功を強調する一方、イラン側は被害を軽微とする声明を発表しつつ、アメリカおよびイスラエルへの非難を強めている。イスラエルとイラン双方の報復攻撃は続いており、事態は予断を許さない状況にある。国際社会からは国連事務総長をはじめ、この一方的な武力行使とそれに伴うエスカレーションへの強い懸念が表明されている。米国内でも、議会の承認を得ない軍事行動に対し、憲法違反を指摘する声や、新たな「終わりのない戦争」への突入を危惧する声が上がり、議論が分かれている。今後、イランがどのような戦略的対応に出るかが、地域の平和と安全保障に大きな影響を与えることになる。

参考文献