「住みよさ」を多角的に評価する「住みよさランキング2025」中国・四国版トップ50が発表されました。本記事では、この地域独自の評価傾向と、特に注目のトップ5都市に焦点を当て、詳しく解説します。
ランキング概要と評価基準
「住みよさランキング2025」中国・四国版は、鳥取、島根、岡山、広島、山口、徳島、香川、愛媛、高知の9県に属する全92市を対象に実施されています。評価は「安心度」「利便度」「快適度」「富裕度」の4つのカテゴリに基づき、各指標の偏差値を算出し、その平均値を総合評価として順位付けされます。詳細な算出基準は別途公開されています。
地域特性：「安心度」の高さ
中国・四国エリアは、他地域と比較して「安心度」が高い都市が多い点が最大の特徴です。「安心度」を構成する各指標を6エリア別に平均して比較した場合、「老年人口当たり介護保険施設定員数」は全6エリア中で最も高く、「子ども医療費助成」を除く他の安心度指標についても、6エリア中2番目に高い評価を得ています。この地域全体の「安心度」の高さが、ランキング結果に影響を与えています。
注目のトップ5都市
今回の中国・四国版ランキングにおけるトップ都市は以下の通りです。エリア順位1位は、昨年と同様に山口県下松市が獲得しました。続いて、徳島県徳島市が2位、広島県大竹市が3位となりました。高知県からは南国市が4位、四万十市が5位にランクインし、トップ5のうち2市が高知県勢となりました。
住みよさランキング2025 中国・四国版トップ5都市の発表に関連する図
全国版との順位比較
「住みよさランキング2025」は、対象とするグループ（母集団）によって順位が変動することがあります。全国812市区を対象とした総合評価では、高知県四万十市が5位にランクインしました。これは、全国版には「安心度」の評価が低い関東や近畿の都市が多く含まれるため、四万十市のように「安心度」が高い都市の評価が相対的に引き上げられる傾向があるためです。対照的に、中国・四国エリア内では多くの市が安心度で高評価を得ているため差がつきにくく、「利便度」や「富裕度」の評価が比較的高い下松市や徳島市がグループ内で上位に来やすい構造が見られます。
結論
この中国・四国版「住みよさランキング2025」の結果は、地域ごとの特色が住みよさ評価に大きく影響することを示唆しています。「安心度」の高さが強みであるこのエリアで、他の要素がどのように順位を左右するのかが明確になりました。地域特性を理解することが、ランキング結果を読み解く上で重要です。
