「トランプ支持で息子が連絡絶つ」母のSNS投稿に1000万超閲覧、共感と批判の声

政治的な意見の違いが家族関係に影を落とす――。アメリカで、ある母親のSNS投稿が大きな波紋を呼び、1000万回以上閲覧されるなど注目を集めています。この投稿は、自身らがトランプ前大統領を支持していることを理由に、息子が連絡を絶ったと訴える内容でした。

女性は自身のX(旧Twitter)プロフィールで「真の愛国者(True Patriot)」と名乗っており、熱心なトランプ支持者であることがうかがえます。彼女は、息子との関係について率直な思いをつづりました。

「今日、長男が36歳になりました。プレゼントを送り、ボイスメールも残し、テキストも送りました。でも返事は来ません。プレゼントを受け取ったかどうかさえ分かりません。なぜか? 私たち夫婦がトランプに投票したせいで、7カ月間、一切連絡をくれないのです」

「息子が恋しいです。あなたの態度が私たち家族を傷つけていると、いつか気づいてくれることを願ってます。心が壊れそうです」

「同じ経験をされた方も多いと思います。あなたのご家族も、いつか心を開いてくれることを祈ります」

「私は彼に政治的意見を変えてほしいとは思っていません。 政治的な意見の違いを理由に、家族関係を壊してはなりません」

この母親の投稿は、政治的立場の違いが親子関係に亀裂を入れるという現実を浮き彫りにし、またたく間に拡散されました。1万5000件を超えるコメントが寄せられ、多様な反応が見られました。

政治的な意見の相違で関係が悪化した親子のイメージ政治的な意見の相違で関係が悪化した親子のイメージ

共感の声:似た経験を持つ親たちからのメッセージ

投稿には、同様の経験をした他の親たちからの共感の声が多く寄せられました。

「私も分かります。39歳の娘は、私が命を懸けられるほど愛しているのに、もう8年近く話してくれません。大学で洗脳されてしまい、素晴らしかった関係が壊れてしまいました。どうすればいいのでしょう?」

「1月21日、33歳の息子に縁を切られました。以来、誕生日も、母の日も連絡はありません。私たちの日々はただ過ぎていきます」

これらのコメントからは、政治的な信条の違いが、深い愛情で結ばれているはずの親子間に修復困難な断絶をもたらしているという現実がうかがえます。特にアメリカ社会における二極化が、家族という最も身近な人間関係にまで影響を及ぼしている現状を反映しています。

批判的な意見:母親の対応への疑問

一方で、母親の投稿に対して冷ややかな、あるいは批判的な意見も少なくありませんでした。多くのユーザーが指摘したのは、「言動には結果がともなう」という点や、息子が連絡を絶っているにも関わらず、一方的に接触しようとする母親の姿勢に対する疑問です。

あるコメントでは、母親の行動を以下のように分析しています。

「トランプうんぬん以前に、彼女は『連絡しないでほしい』という息子の意思を無視してプレゼントを送りつけ、『お礼がない』とご不満のよう。3通りの方法(プレゼント・ボイスメール・テキスト)で接触しておきながら、なぜ被害者のように振る舞うのか」

息子が意図的に距離を置いている状況で、プレゼントを送ったりメッセージを残したりといった行為が、かえって関係悪化を招いているのではないか、という見方です。母親が自身の行動を顧みず、息子の一方的な態度だけを問題視しているかのような姿勢が、一部のユーザーからの反発を招いたと考えられます。

まとめ

この母親のSNS投稿と、それに寄せられた様々な反応は、アメリカにおける政治的分断がいかに深刻で、個人の、そして家族の生活にまで深く入り込んでいるかを示す一例と言えるでしょう。特に大統領選挙が近づくにつれ、このような価値観の対立はさらに顕著になる可能性があります。

政治的な意見が異なる人との関係をどう維持するか、あるいは関係が壊れてしまった場合にどう向き合うか。この一件は、多くの人が直面しうる、現代社会における人間関係の難しさを改めて浮き彫りにしました。家族間であっても、互いの意見を尊重することの重要性、あるいは距離を置くという選択を理解する必要性など、様々な議論を呼んでいます。

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