フジテレビで放送された小泉今日子(59)と中井貴一(63)主演の人気シリーズ「最後から二番目の恋」の第3弾「続・続・最後から二番目の恋」(月曜後9・00)が6月23日に最終話を迎えた。前2作は「木10」枠で放送されていたが、今作は「月9」枠での11年ぶりの復活となった。定年を迎えた長倉和平(中井貴一)の長倉家と、60歳を目前に控えた吉野千明(小泉今日子)が、13年の時を経て選んだ未来とは何か。特に、和平が鎌倉市の要職に関わる可能性が示唆され、放送中から大きな話題を呼んだ最終話の詳細を報告する。
和平に持ちかけられた市長選出馬とまさかの展開
物語のクライマックスでは、鎌倉市長の伊佐山良子(柴田理恵)が和平に「長倉さん!お願いします!もう一度、鎌倉のために困ってください」と懇願する場面が描かれた。市長選に立候補予定だった候補者が病気で出馬を断念し、その候補者が和平に後任を託したいと伝えてきたのだ。困惑する和平だったが、長倉家に帰り、千明が「私、応援しますよ」、妹の典子も「最低9票は入るよ」と家族に背中を押され、ついに出馬を決意する。
「続・続・最後から二番目の恋」最終話、鎌倉市長(柴田理恵)が長倉和平(中井貴一)に市長選への出馬を要請する一場面。
しかし、CM明けに示された結果はまさかの落選だった。左上がめくれた選挙ポスターには「鎌倉を平和にします」という和平らしい、あまりにも普通すぎるスローガンが寂しく映る。選挙後、道を歩くおばあちゃんに「惜しかったわね。私は投票したのよ。でも副市長なんでしょう。頑張って」と声を掛けられた和平は、どこかスッキリとした表情を見せた。落選したものの、結果的に副市長という形で鎌倉に関わることになったのである。
見事な伏線回収とSNSの熱狂的な反応
最終話放送中、特に視聴者の間で話題となったのが、和平の過去に関する伏線が見事に回収された点だ。物語の序盤で、和平が小中学校で9年連続で学級委員長を務めたものの、常に「副委員長」だったという笑い話が語られていた。このエピソードが、市長選には落選したが副市長という立場で鎌倉に貢献するという結末への見事な伏線となっていたのである。
この展開に対し、SNS上では視聴者からの歓喜と祝福の声が多数寄せられた。「さすが和平さん笑」「見事な伏線回収ですな(万理子風)」と、彼のキャラクターと副市長という立場が絶妙にマッチしているという意見が見られた。「出馬決意から落選はやっ!笑」と、展開のスピード感に驚く声もあった。さらに「副市長だって凄いですよ和平さん」「鎌倉を誰よりも愛する和平さんの副市長はアツいです」と、和平の新たな役割を称賛する声や、「千明さん、副市長の妻にいつか…」と、千明との関係性の未来に期待を寄せるコメントも見られ、大きな反響を呼んだ。
「ナガクラ」のテラスで未来を見つめ合う長倉和平と吉野千明。
シリーズ概要
「最後から二番目の恋」シリーズは、2012年に第1作がスタート。神奈川県鎌倉市を舞台に、当時壮年期を迎えた敏腕テレビ局プロデューサーの吉野千明(小泉今日子)と、その隣家に住む市役所職員の長倉和平(中井貴一)との大人の恋愛コメディーとして人気を博した。第1作の最終回は平均世帯視聴率13.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。その後、特別ドラマを経て2014年に続編が放送された。当時は「2人合わせて100歳」という設定だったが、今作では前作から11年後、「アラ還」となった2人が織りなす新たな物語が描かれた。
結論
「続・続・最後から二番目の恋」の最終話は、長倉和平が市長選には落選するものの、結果的に鎌倉市の副市長という立場で街に関わっていくという意外性がありながらも、彼のキャラクターにふさわしい結末を迎えた。過去の笑い話が効果的な伏線として機能し、視聴者からはその巧みな回収と和平の新たな役割に対する祝福の声が多く寄せられ、シリーズを締めくくるにふさわしい反響を呼んだと言える。千明と和平、そして長倉家の人々が、これからの人生をどのように歩んでいくのか、視聴者の想像を掻き立てる結末となった。