横浜市教育委員会事務局は6月24日、教職員の不祥事防止への取り組みの中で起きた今回の事案について、「極めて遺憾であり、今後事実関係を踏まえて、厳正に対応してまいります」とのコメントを発表した。この日、女児の下着を盗撮し、SNSのグループチャットで共有したとして、いずれも小学校教諭の小瀬村史也容疑者(37)と森山勇二容疑者(42)が逮捕されたのだ。
逮捕された教諭たちの詳細
地元紙記者の話によると、小瀬村容疑者はことし1月頃、神奈川県内の施設で、女児が13歳未満であると知りながら、何らかの方法で女児の下着を撮影したとされる。さらに翌月の2月22日には、その動画データをSNSのグループチャットにアップロードした疑いが持たれており、性的姿態撮影罪の容疑がかけられている。この盗撮行為は、容疑者が勤務する小学校の課外活動中に行われた可能性も指摘されている。
「盗撮愛好家グループ」の実態
森山容疑者が管理していたとされる「盗撮愛好家グループ」は、今回の事件の核心をなしている。この集団は、SNSのグループチャット機能を悪用し、メンバー間で盗撮画像や動画を共有していたという。
このグループの存在は、ことし3月に愛知県警が駅のホームで未成年のリュックに体液をかけたとして逮捕した名古屋市内の市立小学校に勤める30代男性の捜査から浮かび上がった。県警がこの男性の所有物などを調べた結果、小瀬村容疑者らが参加していた「愛好家グループ」の存在が発覚したと、前出の地元紙記者は語る。捜査関係者によると、このグループには容疑者らを含むおよそ10名の小学校や中学校の教員らが参加していたことが確認されている。メンバー間では、女児が着替えをする様子を写した動画や下着の写真など、約70点もの盗撮コンテンツが共有され、互いに「評価」し合っていたという。「機会があってうらやましいです」といったメッセージも複数確認されている。
SNSで盗撮画像を共有していた疑いの教員ら約10名による「盗撮愛好家グループ」のイメージ
教育現場の対応
児童を保護し、監督する立場にある教師が、こうした盗撮行為を行っていたことに対し、横浜市役所教育委員会事務局・南部学校教育事務所教育総務課の小田繁治氏は、冒頭のコメントで深い遺憾の意を示している。今後、事実関係の詳細な調査が進められ、関与した教員に対して厳正な処分が下される見通しだ。教育現場における信頼回復に向けた取り組みが急務となっている。