政府は2日、東京電力福島第1原発の廃炉・汚染水対策チームの会合を開き、廃炉に向けた工程表「中長期ロードマップ」の改定案を示した。令和13年までに1~6号機全基で、使用済み核燃料プールに残る燃料計4741体の搬出完了を目指すと明記。廃炉作業の最難関とされる溶融核燃料(デブリ)の取り出しを2号機から始めることも正式に盛り込んだ。
改定は5回目。事故から30~40年後とする廃炉完了目標は維持した。今後、各工程を精査して正式決定する。
デブリの性質などを調べるため本年度内に2号機で少量を試験採取するとしていたが、今回の工程表改定に合わせ、3年に予定する取り出し開始に合わせて実施すると変更。その後は13年までに取り出す規模を拡大していくとの目標を掲げた。