【ブリュッセル共同】欧州連合(EU)は26日、ブリュッセルで首脳会議を開いた。ロシアの侵攻を受けるウクライナへの支援が主要議題だったが、親ロシアのオルバン首相率いるハンガリーが反対し、全会一致の合意文書には盛り込めなかった。このためハンガリー以外の26カ国は、支援強化方針を盛り込んだ別の文書を採択した。
3月の首脳会議でも同様の事態が発生しており、足並みの乱れが再び表面化。ロシア寄りとして知られるオルバン氏はトランプ米大統領とも親密で、今年1月にトランプ氏の2期目が始まってからは、ウクライナを巡る立場の違いがEU内で一層鮮明になっている。
オルバン氏は26日、首脳会議を前に記者団に対し、ウクライナのEU加盟の是非を問う調査を郵送やオンラインで実施したところ、回答した約220万人のうち95%が加盟に反対したと明らかにした。オルバン氏は「強い負託を受けてここに来た。ウクライナのEU加盟を支持しない」と強調した。ハンガリーの人口は約958万人。