〈城島茂、松岡昌宏、国分太一をメンバーとするグループ「TOKIO」は、本日をもって解散することにいたしました〉──人気アイドルグループ「TOKIO」が、31年間のグループ活動に終止符を打つことを6月25日に公式ホームページで発表しました。この電撃的な発表は、メンバーの国分太一さん(50)が無期限の活動休止を発表してからわずか6日後のことでした。
TOKIOの軌跡:国民的アイドルへの道
TOKIOは1994年、城島茂さん(54)、山口達也さん(53)、国分太一さん、松岡昌宏さん(48)、長瀬智也さん(46)の5人組として『LOVE YOU ONLY』でCDデビューを果たしました。翌年には、彼らの名を一躍広めることになる番組『ザ!鉄腕!DASH!!』(日本テレビ系)の放送がスタートします。番組では、若手アイドルらしからぬ体当たりな企画に挑戦。特に2000年から始まったDASH村企画では、農業や漁業など本格的な活動に取り組み、アイドルでありながらも自然と向き合う姿が多くの視聴者の共感を呼びました。また、『DASH0円食堂』やソーラーカー企画、地方応援企画などを通じて全国各地の人々と触れ合う中で、「親近感のあるアイドル」としての地位を確立し、国民的な人気を獲得していきました。
解散を発表するTOKIOの城島茂、松岡昌宏、国分太一の3人
メンバーの脱退と活動の変遷
順風満帆に見えたTOKIOでしたが、2018年を境に状況は大きく変化します。2018年には、山口達也さんが未成年への不祥事によりグループを脱退しました。さらに2021年には、長年ボーカルを務めていた長瀬智也さんが「裏方として新しい仕事に携わっていく」という理由でジャニーズ事務所(当時)を離れました。これにより、残った城島さん、松岡さん、国分さんの3人で同年、株式会社TOKIOを設立し、新たなスタートを切ったものの、バンドとしての音楽活動は事実上休止状態となっていました。
TOKIOの元メンバーである長瀬智也と山口達也
バンドとしてのこだわりと知られざる一面
TOKIOにとって、音楽活動はグループの根幹をなす特別なものでした。旧ジャニーズ事務所内でも珍しいバンド形式のグループとして、1994年から2017年まで24年連続でNHK紅白歌合戦に出場するなど、音楽シーンでも確固たる実績を残しています。彼らの音楽への思い入れの強さは、時にメディアの前で見せる姿とは異なる一面として現れることもありました。2011年の紅白歌合戦のリハーサルでは、普段の明るい雰囲気とは違い、真剣な表情でリハーサルに臨むメンバーの姿が目撃されており、特に山口達也さんが険しい表情を見せ、苛立ちを表す場面もあったと報じられています。
31年の歴史に幕
「親近感のあるアイドル」として、また実力派バンドとして、長きにわたり多くの人々に愛されてきたTOKIO。メンバーの脱退や株式会社化を経て活動を続けてきましたが、国分太一さんの活動休止という新たな局面を迎える中で、31年の歴史に幕を下ろすという決断に至りました。