タレントの石橋貴明(63)ががん闘病のため活動を休止する中、出演していたテレビ、ラジオ、ネットの全レギュラー番組が終了したことが明らかになった。この背景には、自身の体調問題に加え、過去のセクハラ疑惑に関するフジテレビからのヒアリング打診、そして謝罪声明といった一連の騒動が影響している可能性が指摘されている。
ラジオ「GATE7」の終了
長年パーソナリティを務めたTBSラジオ「GATE7」(日曜午前7時)は、6月29日の放送をもって最終回を迎えた。2021年4月に「日本生命 presents 石橋貴明のGATE7」として始まった同番組は、野球の魅力を伝える内容だった。最終回には、4月から石橋の代役を務めていた元プロ野球選手の五十嵐亮太氏と、石橋の相方である木梨憲武が出演し、番組の最後を飾った。
がん闘病のため活動休止中の石橋貴明
セクハラ疑惑とスポンサー変更の背景
石橋は今年4月3日に食道がん、同16日には咽頭がんの併発を公表し、療養に入っていた。さらに、元タレントの中居正広氏を巡る問題に類似する事案として、4月9日には所属事務所がフジテレビの第三者委員会から過去の会食における女性へのセクハラ疑惑についてヒアリングの打診があったことを説明。石橋自身も同16日、記憶があいまいとしつつも当該女性への謝罪声明を発表していた。「GATE7」は番組開始後、冠スポンサーが変更を繰り返し、2023年10月からはネットスポーツメディア「スポーツブル」となっていた。しかし、今年4月13日の放送からは「スポーツブル」の名称が消えており、一連のセクハラ疑惑との関連性が囁かれていた。
ネット番組「石橋三田」の配信停止
さらに、ひっそりと配信がストップしていた番組もあった。スポーツブル公式サイトで昨年9月から配信が始まった「石橋とアスリートが盛り上がって三田」(通称:石橋三田、水曜午後0時)だ。この番組は石橋と元フジテレビでフリーアナウンサーの三田友梨佳(38)がMCを務め、アスリートや元アスリートにスポットを当てていた。
ネット番組「石橋とアスリートが盛り上がって三田」で共演していた石橋貴明と三田友梨佳アナウンサー
サッカー元日本代表MFの本田圭佑氏、元日本代表MFで解説者の小野伸二氏、東京五輪卓球混合ダブルス金メダリストの水谷隼氏など、様々な分野のトップアスリートが出演し、注目を集めていた。しかし、この「石橋三田」も4月以降、配信が停止され、過去のアーカイブ配信や番組公式SNSも削除される事態となった。これもまた、石橋のセクハラ疑惑との関連が指摘されている。
関係者の見方と今後の展望
この件について、スポーツブルの運営会社に4月に取材を申し入れ、番組配信停止などが石橋のセクハラ疑惑を受けた措置なのかなど質問したが、回答は得られなかった。テレビ局関係者は今回の状況について、「昔のバラエティー番組はハラスメントへの意識が低く、石橋さんは時にそれに抵触するような言動を見せていました。近年はコンプライアンス順守が強く求められており、石橋さんの過去の言動が改めて掘り起こされているのでしょう。闘病からの復帰後は、以前のようなキャラクターでは難しく、〝キャラチェンジ〟を求められる可能性が高い」と分析している。
まとめ
レギュラー番組が全てなくなった石橋だが、最終回を迎えた「GATE7」に寄せたコメントでは、体調回復には「まだ少し時間がかかりそう」としながらも、「早く元気になってまた番組ができればと思っています」と復帰への強い意欲を示した。