石丸伸二氏が代表を務める地域政党「再生の道」は30日までに、7月3日に公示される参院選の立候補予定者2人に不適切な行為があったとして、それぞれ厳重注意したと明らかにした。
党などによると、参院選の比例区に立候補を予定している浦野仁氏(30)は6月10日、同党の立候補予定者2人と山形県内の私立高校を訪問。浦野氏と学校側の説明では、約40人の生徒がいる部活動のミーティングで浦野氏が「再生の道を聞いたことがある人、いますか」と尋ね、石丸氏や党の考え方を説明し、「国民のみなさんに選んでいただけたら、しっかり仕事ができる」と話したという。
その様子を動画制作会社が撮影し、浦野氏のYouTubeチャンネルで配信。しかし、配信前に学校に内容を確認してもらうという約束を守らなかったとして学校側から抗議があり、浦野氏は動画を削除して謝罪したという。
教育基本法は学校について、特定の政党を支持・反対するための教育を禁止している。浦野氏は取材に「自己紹介の過程での(党の)説明だった。(党を)PRしたと受け取られかねないので、今後は気をつけたい」と話した。
同じく比例区で立候補予定の横山春紀氏(36)は6月27日、東京都内の駅前で通りかかった友人に「(投票の際に)僕の名前を書いて。100人くらいに言ってほしい」と伝えたという。
公職選挙法は公示前に投票を呼びかけることを禁止しているが、横山氏は友人との会話も含まれた動画を自身のYouTubeチャンネルで公開。党の事務局から指摘を受け、削除したという。横山氏は取材に「疑念や誤解を招く行為であったことは否定できない。深く反省している」などと文書で回答した。(中村英一郎)
朝日新聞社