参議院選挙の公示が3日に迫る中、今回の選挙では多くの著名人が立候補を表明しており、参院選の有名人候補が注目を集めています。これまで政治とは異なる分野で活躍してきた彼らが、なぜ政治の舞台に立つことを決めたのか、その背景と目指すものを見ていきます。
参院選に立候補する注目著名人たち
プロダンサーのFISHBOY(フィッシュボーイ)氏、本名・中田フィッシュ氏は、お笑いコンビ「オリエンタルラジオ」中田敦彦さんの実弟です。5月1日に出馬会見を行い、自民党の比例代表候補として擁立されることを発表しました。「ストリート政治家」を掲げ、「ストリートカルチャーを通じて仲間をつくり、自信と誇りを取り戻す人たちをたくさん見てきた。それを社会全体に広げることに人生を費やしたい」と語っています。
また、自民党は経済産業省出身で経済評論家の岸博幸氏の比例代表候補としての擁立も内定しています。
スポーツ界からは、競泳の元五輪代表である中村真衣氏が新潟選挙区から、同じく競泳元五輪代表の鈴木大地氏が東京選挙区からそれぞれ立候補します。
タレントのラサール石井氏は、比例代表から社民党公認で立候補します。これまでX(旧ツイッター)や新聞連載、舞台などで政権批判を展開してきたラサール氏は、「諦めるのも、黙って見ているのもやめた。政治を発言することを一つの仕事としてやっていく」と、出馬への強い思いを表明しています。
日本テレビ系列の番組「行列のできる法律相談所」でおなじみだった弁護士の北村晴男氏は、比例代表から日本保守党で立候補することを発表しました。北村氏は自身のYouTubeチャンネルで、「このままでは日本が壊れてしまうと思ったことが一番の理由」と危機感を露わにしています。日本保守党は「永遠の0」などで知られる作家の百田尚樹氏が代表を務め、百田氏自身も比例代表で出馬します。
歌手で俳優の世良公則氏は、大阪選挙区から無所属で立候補します。世良氏は、コロナ禍に自民党の音楽文化振興議員懇談会に出席し、エンタテインメント業界の窮状や要望を伝えたほか、自身のX(旧ツイッター)で江藤拓前農相の発言を批判するなど、以前から政治への高い問題意識を示していました。
2025年参院選に大阪選挙区から無所属で立候補する歌手で俳優の世良公則氏
元K―1 WORLD GPウエルター級王者で総合格闘家の久保優太氏は、比例代表から日本維新の会で立候補します。「リングに上がる時は命を懸けている。政治の世界でも、“命を奪われても構わない”という気持ちで突き進みたい」と、政治にかける意気込みを語っています。
スポーツ界からは他に、ラグビー元日本代表の後藤翔太氏が比例代表に参政党から出馬します。
このように、今回の参議院選挙では、様々な分野で活躍してきた著名人たちが政治の舞台に挑戦します。彼らがどのような訴えで有権者の支持を得るのか、注目が集まります。