自分の父親が知人を恐喝した疑いのある現場に居合わせたのに、制止しなかったなどとして、福井県警が福井署の課長を務める50代の男性警部を本部長訓戒としていたことが3日、県警への取材で分かった。処分は11月29日付で、警部は同日、依願退職した。
県警監察課によると、父親は平成25年春ごろ、金銭を巡り知人と口論となった際、警部を呼び出した。警部はこの知人と面識があり、その場で金銭のやりとりはなかったものの、父親はその後、知人から約500万円を受け取ったという。
父親はその後、死去。被害届は出ていないが、県警は先月末、恐喝容疑で父親を容疑者死亡のまま書類送検した。警部が恐喝には関与していなかったとしている。警部は監察課の聞き取りに「迷惑を掛けた責任を取る」と説明しているという。