ハマス、停戦案「4日に回答」 イスラエル首相はイラン攻撃で支持回復、戦闘継続転換も


イスラエル有力紙ハーレツ(電子版)は7月3日、ハマスは4日に停戦案に回答するとの見通しを伝えた。人道支援物資の搬入などで修正を求めるとされ、協議がまとまるかは不透明だ。

停戦案の全容は明らかになっていない。米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は2日、複数の協議筋の話として、ハマスが生存する人質10人と死亡した人質の遺体18体を返還し、イスラエルが拘束・収監したパレスチナ人を釈放する内容だと報じた。イスラエル政府当局者は同紙に、今回の案では一時的な停戦を恒久化する「より強い保証」もハマス側に提示すると述べた。

1年半前に戦闘が始まって以降、ハマスはイスラエル軍のガザからの撤収と停戦の恒久化を要求。対するイスラエルはハマスの壊滅と人質の全員救出までは戦闘を続けるとし、停戦は一時的なものに限られると主張して対立してきた。

こうした中、イスラエルのネタニヤフ首相は2日、「ハマスはもはや存在しない。私たちは過去には戻らない。もう終わりだ」と述べた。同氏がハマスの壊滅を示唆したのは初めてとされ、方針転換の兆しとして注目する向きもある。

イラン攻撃で国内での支持を回復したネタニヤフ氏は、ガザでの停戦も自身への評価につなげられれば、極右政党の離脱により連立政権が崩壊しても、これに続く国会選挙で勝算はあると見込んでいると指摘される。同氏は近く訪米してトランプ米大統領と会談する見通しで、会談の結果はガザ情勢の行方にも影響を及ぼしそうだ。



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