パンダがまた日本に来る日 和歌山から4頭「帰還」したけれど


【写真】別れを惜しむファンが列をなした。この日の待ち時間は……

 東京・上野動物園で生まれた双子の期限も来年2月に迫る。国交正常化を記念して1972年に来日して以来初めて、日本からパンダがいなくなるのではないか? そんな声が上がる。

 私は、この14年間で21カ国・地域にパンダを訪ねた。長年の取材に基づき、大胆に予測してみたい。

 東京はもちろん、和歌山もかなりの確率で再来の可能性があるとみている。

 まず、両方とも繁殖の実績がある。中国から「繁殖共同研究」を名目に借りている以上、重要な条件だ。

 続いて、和歌山の場合、メスばかり残されたため、知事を筆頭に「オスの貸与」を要請してきた。一方、中国側には「繁殖に適した新たなつがいと総入れ替えした方がよい」との意見があった。全頭帰還は既定路線と言えなくもない。

 上野について言えば、首都・東京のパンダ不在は日中関係の悪化を国際社会に印象づける。米中対立下にあって中国も長期の不在を得策とは考えないだろう。

朝日新聞社



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