第27回参院選 序盤情勢調査 与野党が過半数争う、自民は苦戦の兆し

共同通信社は第27回参院選について、7月3日と4日の両日、全国の有権者を対象に電話による情勢調査を実施しました。3万3千人を超える回答と取材を加味し、公示直後の序盤情勢を探った結果、与党と野党が非改選議席を含む過半数(125議席)の獲得を巡り、激しい競り合いを展開していることが明らかになりました。特に、自民党は改選対象の1人区32カ所で接戦が多く、議席を減らす可能性が高い情勢です。一方、立憲民主党は堅調な戦いを進めており、国民民主党も勢いを増しています。保守系の参政党も、その存在感を示し始めています。

各党派の情勢と獲得議席予測

全体として、今回の参院選では与党(自民・公明)が非改選議席を含めて過半数を維持できるかどうかが最大の焦点となっています。序盤の情勢調査では、与野党双方が過半数獲得を目指してデッドヒートを繰り広げている様相が浮き彫りになりました。特に改選1人区での勝敗が、全体の議席バランスに大きく影響すると見られています。

日本の国会議事堂、第27回参院選の行方を巡る与野党の攻防の舞台日本の国会議事堂、第27回参院選の行方を巡る与野党の攻防の舞台

自民党は、前述の改選1人区での苦戦が響き、獲得議席が40議席台前半にとどまる可能性も指摘されています。立憲民主党は、比例代表で前回(7議席)を超える勢いを見せており、改選議席(22議席)から上積みを図り、20議席台後半をうかがう状況です。

公明党は、兵庫県での苦戦など、公示前の14議席を維持するのが困難な情勢にあります。日本維新の会は、前回獲得した12議席と比較して、伸び悩んでいる傾向が見られます。共産党は、改選議席の7議席を下回る恐れが出ています。

国民民主党は、千葉県や神奈川県などの複数区で当選圏内に入る候補者を擁しており、改選4議席から大きく議席を伸ばす可能性が出てきました。れいわ新選組は比例代表で3議席の獲得が視野に入っています。参政党は東京都の選挙区で、初の議席獲得が見込まれるなど、勢いを見せています。

共同通信による第27回参院選序盤情勢調査に基づいた、与野党それぞれの推定獲得議席数のグラフ共同通信による第27回参院選序盤情勢調査に基づいた、与野党それぞれの推定獲得議席数のグラフ第27回参院選の序盤情勢における各党派別の推定獲得議席数を示す円グラフ第27回参院選の序盤情勢における各党派別の推定獲得議席数を示す円グラフ

調査概要

今回の共同通信社による情勢調査は、全45選挙区において、固定電話と携帯電話を合わせた方法で実施されました。1選挙区あたり最低でも計500件の回答回収を目標とし、合計で3万4842件の有効な回答を得ました。この大規模な調査に基づいて、公示直後の各党派の動向と推定獲得議席数が分析されています。

参考資料

共同通信社 参院選情勢調査